第三十話:スマホ
女性社員:
あれ、韓国さんって iPhone 使ってるんですね。
韓国さん:
ええ。何か問題でも?
女性社員:
いえ、てっきり Samsung かなって思いこんでたので。
韓国さん:
……たしかに Samsung は韓国メーカーですが、
まあ、ちょっと"因縁"がありますので。
女性社員:
あっ(察し)
韓国さん:
あなたは日本メーカーですか?
女性社員:
はい、SONY の Xperia です。
男性社員:
俺は AQUOS。まあ世界的にはマイナーだよな。
イタリア:
僕は Samsung だよ。性能も悪くないしね。
ムスリム:
私は iPhone デスネ。直感で操作できるので助かりマス。
(みんなが何気なくスマホを見せ合う空気)
私:
…………。
男性社員:
上司さんは何処の使ってます?
私:
……が、ガラケーです。
女性社員:
えっ。
私:
いや、ちょっと聞いてよ。私もスマホに挑戦した事はあるんだよ!?
でもフリック入力とか、アプリがどうとか、難しすぎて……
韓国さん:
レガシーデバイスを維持管理し続けるとは。ポンコ……いえ、ロートルと言うべきかと。
イタリア:
まあまあ、時代に合わせるのは誰でも大変さ。僕だって最初は日本語入力で泣きそうになったしね。
女性社員:
まずはフリック入力から一緒に練習してみませんか?
ムスリム:
上司さん、分からない事があったら何時でも聞いてくだサーイ。
私:
いや、僕は別にこのままでも…ああ、善意の視線が辛い。どうしろと(´・ω・`)
・スマートフォン
現在日本のスマホ普及率は80パーセントを越えており、その年間出荷台数はおよそ3000万台。AndroidとiPhoneの利用率はほぼ拮抗している状態だという。だがより細かく見ていくと若い世代ほどiPhoneが多く、高齢者ほどAndroidが多いという世代間格差もあったり、この辺りの情報を掘るだけでもなかなか面白い構図が見えてくる。
一方でフィーチャーホン、いわゆるガラケーの年間出荷台数はおよそ100万台。スマホに比べれば小規模市場であることは否めないが、まだまだ根強い愛好者が居るのも事実のようだ。
ガラケー利用者にスマホ操作が難しいように、スマホ利用者にはガラケー操作は難しい。どちらが優れているという話ではなく、これもまた多様性の一部なのだろう。




