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異文化理解したいのに、なぜか全員が多様性の地雷を踏み抜き、私の胃だけが死んでいく件  作者: めるのすけ
第三章:続・食文化という多様性

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第十七話:カツオのたたき

私:

次は私の番だね。とはいえ、私は……その、料理が全くできないので。

申し訳ないけど、行きつけの寿司屋さんに案内させてもらうよ。


男性社員:

回らない寿司!最高!


イタリア:

本場のSUSHIは楽しみだなぁ。


ムスリム:

新鮮な魚を使ったジャパニーズ・ソウルフードでしタッケ?興味深いデス。


大将:

いらっしゃい!お、上司さん、例の多国籍チームだね?


私:

ええ、今日はよろしくお願いします。



~~ 実食開始 ~~



女性社員:

んー、何食べても美味しい。やっぱり鮮度が違いますね。


ムスリム:

ナマ魚は正直少々抵抗がありましたが……確かに美味デース。


大将:

はいお待たせ、"カツオのたたき"だよ!


イタリア:

ぶっ!!


男性社員:

ちょ、汚ねぇよ!?w


イタリア:

ソ、ソーリー。でも今、大将はなんて言ったんだい?

カッ、カッツォ?


女性社員:

え? "カツオのたたき"ですけど? 料理名ですよ?


イタリア:

Smettila!(やめたまえ!)

レディがそんな、Cazzoなんて単語を口にしてはいけない!!


MtF:

ちょ、いきなりどうしたのよ!?


ムスリム:

カッツォ?カツオ?……同じ音、デスカ?


男性社員:

(スマホで調べて苦笑する)あー、これは。言えねぇ……


女性社員:

え、えっ、え? 私なに言っちゃったの!?


私:

な、なにが起きてるんだ……どうしろと(´・ω・`)




Cazzoカッツォ

イタリア語の頻出スラング。意味は「ち○こ」。お下品である。

が、実はイタリア語では感嘆詞としてかなり気軽に使われる。


例:

Cazzo! Ho dimenticato le chiavi.

→ 「くそっ!鍵忘れた!」

Cazzo! Che bello!

→ 「うわ、すげえ良いじゃん!」


……とはいえスラングには変わりなく、フォーマルな場で使うものではない。ましてや女性に言われたとあっては、イタリア人は全力で動揺する。「カツオ」と「カッツォ」という、音が近すぎる言語の偶然が引き起こした文化的下ネタ事故であった。ちなみにカツ丼、カツカレー、勝つぞ!などでも同様の事例は発生するので要注意である。

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