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異文化理解したいのに、なぜか全員が多様性の地雷を踏み抜き、私の胃だけが死んでいく件  作者: めるのすけ
第三章:続・食文化という多様性

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第十四話:カレ・パチェ

一週間後。

ホームパーティーの持ち回り制度が、ついに始まった。


ムスリム:

ということで、言い出しッペの私が最初のホストでス。皆さんようこそ。


女性社員:

お邪魔しまーす。わぁ、エキゾチックで素敵なお部屋!


イタリア:

手土産はワイン、と言いたかったところだけど。今日はオレンジジュースにしたよ。もちろんノンアルコールだ。


ムスリム:

お気遣い、ありがとうございマス。


MtF:

ふふ、独特のスパイスの香りが漂ってるわね。今日のメニューは何かしら?


ムスリム:

では、私の郷土料理をご紹介しまス。羊肉のカプサ、カレ・パチェ、そしてデザートにマアムールとアラビックコーヒーをどうゾ。



~~ 実食開始 ~~



女性社員:

んー、美味しい! この炊き込みご飯みたいなの、カプサでしたっけ?スパイシーで癖になりますね。


男性社員:

このカレ・パチェっていうシチューも美味いっすね。すごい濃厚で、あん肝鍋に近い気もするけど、風味が全然違う。内臓の煮込み料理っすか?


MtF:

なんか、トロっとしてて優しい舌触りよね。匂いは独特だけど……あ、これ、腸かな?


ムスリム:

それは“脳”デスネ。


MtF:

…………は?


イタリア:

Oh…いや、もちろん尊重はするが……脳か……いや、脳か……(※声がやや遠い)


女性社員:

(そっと視線を逸らす)


私:

あああ……どうしろと(´・ω・`)




・カレ・パチェ(Kalle Pache)


アラビア語でカレ(頭)・パチェ(足)という名前の通り、羊の頭と足を長時間煮込んで仕上げる料理。非常に濃厚でとろみのあるシチュー、またはスープとして食されます。


現地では非常に格式高く栄養価の高い料理として、脳・目・舌など、頭部の“珍味”も余すことなく味わうのが特徴。


だが盛り付けられた状態ならともかく、調理過程や使用食材については…作中にもある通り、日本人や西欧人には「内臓の煮込み」という認識を超えた、文化的なハードルが高いと言わざるを得ません。画像検索をする際は自己責任でお願いします。

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