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第10話 1月

(電車が走っている音)


(彼女の隣の席に座る)


(寝ていた彼女が起きる)


(彼女が目を擦りながら)

「ん…おはよう…少年…」


「…いや…今日は違うね…」


(彼女が礼をしながら)

「あけましておめでとう」


「どう?…新年明けて…」


(答える俺)


(彼女が苦笑いをしながら)

「あはは…そうだよね…受験生は勉強だよね…」


「…でも少年…勉強大切だけど…残りの学校生活も大切にね…」


(彼女が少し寂しそうにしながら)

「泣いても笑っても…あと3ヶ月だから…」


「それに…」


(彼女が俯きがちになる)

「私との日々も…あと3ヶ月」


(彼女が上目遣いで)

「早くない?」


「こうやって少年と話すようになって…もうあと少しで1年経つよ…」


(顔を近づけてきて)

「どう…寂しい?」


「お姉さんは…少し寂しいよ…」


「少年ともっと話したい…」


(彼女がニヤつき顔で耳元に向かって)

「それに…お姉さん…少年にエッチなイタズラするの好きだから…」


(動揺する俺)


「あはは…少年だけだよ…こんなに素直に動揺するの…」


(彼女が思い出したような顔をする)

「あっ!」


「忘れてた…実はね…少年…」


「今日はプレゼントがあります…」


「えっ?…クリスマスにも貰ったのに…なんでって?」


(彼女が耳元で囁く)

「なんでだと思う?」


「それはね…」


(彼女が持っていたカバンから包装されていた箱を取り出す)


「じゃーん…」


「…文房具です…」


「少年…1月が誕生日でしょ?…」


(彼女が上目遣いで)

「お姉さんからの…プレゼントだよ…」


「受験勉強を頑張っている少年に…お姉さんからのプレゼントだよ…」


(彼女が顔を近づけてきて)


「これで勉強…頑張ってね…」


(電車が停車する音)


「あ…少年の降りる駅だね…」


「またね…少年…」

お読みいただき、誠にありがとうございます。

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