表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界でちっちゃな双子の勇者の保護者になりました  作者: ななくさ ゆう
第7章 初めてのダンジョン/レベル2への試験

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/94

6.ダンジョンの主との戦い

 主の間にいたのは巨大セルアレニ。魔の森でミリスの腕の自由を奪ったやつよりもさらに大きい。

 ソフィネが嫌悪感を込めていう。


「なに、あれ、キモっ」


 確かにセルアレニは他のモンスターに比べても気持ち悪い外見をしている。

 そういえば、彼女はセルアレニとは初対面。魔の森での騒動についても、俺やライトが軽く教えただけだった。


 一方のライト。


「おい、ショート、あれってまさか……」

「ああ、セルアレニだ」


 そういえば、ライトも生きているセルアレニは見たことがなかった。いや、最後に1メートルほどのセルアレニが死ぬシーンは見ていたか?


 と。


 セルアレニの8本の蛇がこちらを睨んだ。

 まずいっ!


 蛇の手から炎が噴き出す。


 だが。


 その炎を俺達の前に巻き上がった水の壁が防ぐ。

『水連壁』の魔法。使ったのはもちろんフロル。

 ナイスだ。というか、俺が対応に遅れすぎか。


 反省している暇はない。俺も思念モニタに入力。

 使う魔法はもちろん――


 炎と水の壁が収まったところで、俺の『吹凍雪』が炸裂。吹雪がセルアレニを包む。

 セルアレニの弱点は氷系。『氷球弾』はともかく、これならばっ!

 すかさず、フロルも『吹凍雪』で追撃。

 巨大セルアレニが一歩引く。


「よくわかんないけど、キモすぎよっ」


 叫びながら、ソフィネが矢を連射。的が大きいだけに、彼女の腕前ならば外しようがない。

 だが、ほとんどはセルアレニの固い皮膚に弾かれる。


 一方、ライト。


「筋違いかも知れねーけど、カイとバーツとマルロの恨みだぁぁぁ」


 叫び、セルアレニの腕の1本へと斬り掛かるライト。うん、それはさすがに筋違いだろう。っていか、3人とも死んでないからなっ!?


 もちろん、うちのメンバー最強の天才戦士も行く。

 アレルは走り、そして、飛び跳ねる。

 驚異的な跳躍力で、セルアレニの首に斬り掛かる。


 その寸前にフロルが魔法を使う。使ったのは『力倍増』だろう。アレルの力がアップして、セルアレニの首を叩き切った。


 その場に倒れるセルアレニ。


「おしっ!」

「やったっ!?」


 ライトとソフィネが叫ぶ。

 だが。


 俺やアレルやフロルは知っている。ヤツは首を落としただけでは死なない。

 何より、ダンジョンのモンスターなのに、まだ魔石になっていない。


 俺は再び『吹凍雪』を使う。

 位置的にアレルとライトも寒いかもしれないが、ここは我慢してくれ。


 首を切り落とされたセルアレニが凍り付き、その腹にアレルの剣が突き刺さる!

 こうして、このダンジョンの主はあわれ、魔石に変化したのだった。


 ---------------


「意外と……弱かった?」


 ダンジョンの主でるセルアレニを倒したあと、俺はポツリと言う。

 5人がかりだったし、あの時と違って子どものセルアレニはいなかった。

 だが、そうだとしても、あっさり倒せすぎではないのか。

 ひょっとして、魔の森に現れた巨大セルアレニとちがって、ダンジョンのセルアレニは弱かったりするのだろうか?


 だが、レルスが言う。


「そうでもない。おそらくだが、君達が魔の森で出会った個体よりも強いだろう。セルアレニの力は大きさに比例するのが一般的だ」


 どうやら、レルスは魔の森でのセルアレニ騒動について、知っているらしい。


「じゃあ、なんで……」


 俺はセルアレニが変化した魔石を無限収納に回収しながら尋ねる。


「ヤツは強いが、君達はそれ以上に強くなった。それだけの話だ」


 確かに単純な話かもしれない。

 あの時、俺やフロルは『吹凍雪』を使えなかった。いや、そもそもMPが切れていた。

 アレルの力はあそこまでぶっちぎりではなく、フロルの『力倍増』もなかった。

 ミリスには申し訳ないが、今のライトとソフィネ2人の力と、当時の彼女の力を比べれば、ライトとソフィネの方が上だ。ライトだけでも、当時のミリスを凌駕しているだろう。


 そして、最後のオーブが現れる。


「さあ、戻るぞ。町に帰るまでが冒険だ」


 レルスがそう言った。

 以前、ミレヌも似たような言い回しをしていたが、冒険者の合い言葉かなんかなのかな。


 いずれにせよ、俺達は元の世界に戻った。


 ---------------


 俺達が転移したのは、ダンジョンの入り口であるオーブの前。

 洞窟を出ると、見張りがレルスに敬礼する。


「お疲れ様でした! ご無事の帰還をお喜び致します」

「ふむ、彼らも頑張った」

「はい。ショートくんたちもお疲れ様です」


 俺達は見張りに軽く挨拶しつつ、エンパレの町へと戻るのであった。


 ---------------


 エンパレのギルドの道場。

 1階の一室に、俺達はいた。


「それでは、今回の試験の総評をはじめよう」


 ほっと息つく間もなく、レルスによる試験結果の発表が始まるのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ