第11話 推しと一緒に大掃除大作戦!
今回も長くなってしまいました。
キリがいいところがない…。
土曜日の朝、ピンポンが鳴った。前からの宣言通り、葵が掃除をしにやってきた。
「前の約束通り、掃除しに来ました。入れてください。」
「ほんっとに申し訳ない、よろしくお願いします。」
「やるからには徹底的にしますよ。」
「了解」
今日の彼女は、ちょっとダボっとしたロング白Tにカーキ色のカーゴパンツといった服装だ。これまで、彼女の服装は、ワンピースなどの女性らしい服装で、てっきり、ボーイッシュな服装に抵抗があるのかと思っていたのだが、美少女というのは着る服を選ばないらしい。
「まずは床のものをどかさないと始まらないので、落ちているものを片付けましょう。いるものはこの箱に、いらないものはゴミ箱へ、保留するものはローテーブルの上に、そして、落ちている洋服は後でまとめて洗いますので、このかごに入れてください。」
「…ああ、わかった。」
「その間は何ですか?私の采配に不満があるならどうぞ。」
「いや、やけにてきぱきしているなと。」
「そりゃ、てきぱきしないとこの部屋は片付かないので。」
やっぱ悲しくなってきた。
幸い、生ごみなどはすぐに捨てているので、悪臭などはないということもあるのだろう。
1時間後、床にあったものがすべて姿を消した。さすが、魔法使い。
「上から順に掃除は行います。まずは窓の掃除からにしましょう。バケツに水を入れてきていただいてもいいですか。」
と言いながら、彼女は窓用のクリーナー、窓用ワイパー、新聞紙、バケツを取り出す。
「了解。」
15分後、窓が新品並みにきれいになるのであった。やっぱすげえや、この魔法使い。
「じゃあ次は、床の掃除です。ほこりを掃除機ですべて片付けます。私が掃除機をかけますので、あなたは家具をどかしてください。」
「了解。」
45分後、床は新築並みにきれいになったのは言うまでもないだろう。さすがである。
掃除を初めて4時間半の15時30分、すべての掃除が終了した。まあ、一緒に俺の生活感まで掃除されていきましたね、ハイ。
「やっと終わりましたね。」
「まさか、こんなかかるとは…。」
「あなたが散らかしたんですけどね。」
「おっしゃる通りで。さすがに、今から夕食を作らせるのも申し訳ないから今日は奢らせてくれ。何かデリバリーでも取ろう。」
俺はスマホで某デリバリーアプリを立ち上げ、メニューを表示する。
「この中の奴なら何でも頼んでいいぞ。」
と言いながら、スマホを葵に渡す。
「わかりました。ありがとうございます。じゃあこれでお願いします。」
葵が選んだのはピザだった。意外な選択である。
「………お店のピザを食べるのは、初めて、ですし。」
「じゃあこれまでどうしてたの。」
「自分で作ってました。」
「自分で作れるの?ピザって」
さすが魔法使い、次元が違うぜ。
お読みいただきありがとうございます。




