始まって早々第一試験!?
the説明回
「あぶなかったああ」
試験後、俺は愛海とともに家に戻っていた。試験はもちろん合格。明日、入学式が行われるそうだ。
「いやーかっこよかったよ?真」
本当に危なかった。もし、あそこで闇の能力を理解していなかったら、きっと負けていただろう。めっちゃ強かった。推定ランクSはあると思っていいだろう。何はともあれ、無事入学することができて良かった良かった。
〜〜〜〜
「皆さん入学おめでとうございます。この学園は...」
なにか校長が喋っているが、知ったこっちゃない。この学園の構造は、ランクというものがあり、1が最低、30が最大だ。「功績」を集めるとランクが上がっていく。一応ある程度の成績を取って、一年経つとランクが1上がるらしい。流石に30年も待ってられないが。功績というのに詳しく説明しようか。この学園には任務というものがある。強制ではなく自主的に引き受けなければならない。任務の難易度は1から5でその任務の難易度がそのまま功績となる。合計15の功績を集めると1ランク上がるらしい。つまり、難易度3の任務を受け続けた場合、レベル30に上げるには150個の任務を受ける必要があるとのこと。難易度5でも90個だ。そこそこ鬼畜だなこれ。ちなみに定期的に試験が行われ、その戦績によってもランクが上がるらしい。あと稀に危険任務として数十人で一つの任務を行うこともあるらしい。今まで任務任務と言って来たが、任務とはなんぞや?って感じだろう。任務とは街の周辺で起こる魔物の討伐や盗賊の始末、ダンジョンの攻略などいろいろだ。ああ、そもそもこの街のことも説明していなかったな。この街は、キャピタル・シティ。王都だ。ここが王都である所以もこの街に能力至上主義の学園があることが関係しているだろう。この王都の周りは結構様々な気候帯が広がっている。東は砂漠、西は草原、北は雪原、南は海と地形はそこそこ終わっている。様々な気候帯が広がっているということは、多くの種類の魔物も生息している。騎士団だってあるが、いうほど人数はいないため、学園に討伐などをしてもらうほうが手っ取り早いのだ。
「以上で入学式を終了いたします。」
お、入学式がやっと終わったようだ。普通にめっちゃ長かった。体感三時間くらい立ったような気もする。時計を見てみても一時間も立っていなかったのだが。
「真ぉ〜?ちゃんと話聞いてた?」
「いや、全く聞いてなかった。」
「じゃあクラスとかも分かってないってこと?」
え、そんな話もしていたのか。入学式で話すような内容でもなくないか?
「じゃあ色々説明してあげるよ」
説明パート再来だ。クラスは入学試験のときのチームを八つくっつけて40人のクラスが五つらしい。つまりあの試験の受験者は400人だったというわけだ。思ったよりも少なかったな。このまま30年全員が残り続けた場合6000人の生徒が学校に入ることになるわけだ。恐らくそこまで行くことは無いだろうが、3000人くらいはいるのかもしれない。ここからこの学園がどれだけでかいのか想像つくだろう。敷地面積が馬鹿げているのだ。王都というだけあって城もあるわけだが、もしかしたら城よりもでかいかもしれない。
閑話休題
俺達のクラスはクラスNo.2136だった。この学園に学年という概念はないため、どんどん数字が増えていくらしい。ちなみに、クラスが発表されたのと同時に担任も発表されたらしい。俺達のクラスの担任は...
〜〜〜〜
教室まで歩いたがものすごく遠かった。あとから説明されたが、各教室と体育館、寮には瞬間移動台が設置されていて、それぞれに転移できるらしい。もうあのえげつなく長い廊下を歩く必要は無いということだ。
「そろそろHRが始まるよ」
ガララと音を立てて教室の扉が開いた。そこには俺達の担任、試験のとき戦った闇なんかよりも数倍強い、濃く禍々しいオーラを放つ魔王が立っていた。俺達の担任、魔王ディソイオノス。世界最強と言われている化け物だ。魔王と言っても悪さををするから魔王と呼ばれているのではなく、異名と言った感じだ。彼の使う能力はあまりに禍々しく、強力すぎることからそう呼ばれているらしい。なぜその最強が学園の担任をしているのかは謎でしか無い。
「みな知っていると思うが、自己紹介をさせていただこう。我が名はディソイオノス。貴様らの担任を務めさせていただく。ああ、一つ言っておこう。我のクラスは...厳しいぞ?」
ディソイオノスからの強烈な圧がかけられる。とてつもない圧迫感。背筋が寒くなる。さすが世界最強だ。
「入学早々、早速第一試験を執り行う。内容は、試験実施日...一週間後に説明がされる。以上だ、HRを終わる。」
それだけ言ってディソイオノスは教室から去っていった。なんというか、これからの学園生活、面白くなっていきそうだ。