第三話 幼馴染みの姉と弟
広間のパーティに対応するため、
せわしなく働くメイドたちに、
いちいちお辞儀をされながら、階段に向かう。
エントランスホールから伸びる、
大袈裟すぎるほどに大きな階段を登り、
上層階の自室に向かう。
「今日も父さんと喧嘩しちゃった……」
階段を上がりながら、
ため息をつく少年。
父との会話は、いつも後悔ばかりだ。
二階に上がると、
部屋付きのメイドたちに軽くサインを送り、
放っておいてくれと伝える。
お客様対応をしない彼らのなかには、
獣人もハーフエルフもいた。
テルーラインは、積極的に彼らをそばに置いて気に掛けた。
だが、自室のドアの前からは、
常に人払いしている。
「そういうお年頃」という認識が、
メイドたちの間で広まっているが、彼は気にしない。
本当の理由は……政治的なものだった。
つまり、いつのまにか、
彼の部屋には、知らない間に
客人がいる場合があるから……
それもあまり仲良くしているとマズいギルドのメンバーの……。
テルーラインがドアを開けると、やはりいた。
「よっ! テル坊!」
「レカ姉……」
テルーラインは呆れた顔を見せる。
肩の力が抜け、どっと疲れを感じる。
部屋の魔光灯は勝手につけられており、
床の上には彼の蔵書が散らばっている。
そのそば、
絨毯の上に寝っ転がる若い娘。
薄い金髪を後ろで束ねた、
黒いコスチュームに、目立つ赤い瞳。
貧民街の屋台で手に入れたと思しき、
獣人特製のパイを頬張っている。
食べかすがボロボロと開かれた本の上に落ち、
ドアを閉めて立ち尽くしたまま、
テルーラインは顔をしかめる。
「あのさあ、レカ姉……いつ入ったか、聞いてもいい?」
寝転がった彼女が、足をパタパタさせながら後ろの方を立てた親指で指し示す。
「さっき、窓から」
「……僕がいない間はやめてって言ったよねえ」
レカと呼ばれた若き暗殺者は、ニヤニヤしながら、
「別にいーだろ? あーしとオメーの仲じゃねーの? 正面から入れるわけでもねーんだ、タイミングくらいこっちに決めさせてくれなきゃあ……。ま、あーしなら正面突破でも気づかれずに入れるけど」
テルーラインはそれを聞きつつ、
装飾品の類を全部外してテーブルに置き、
レカの隣にどっかと腰をおろした。
フーッと声を出しつつ、シャツの襟を広げ、
絨毯の上でブーツを脱ぎすて、足を投げ出す。
……教育係の執事が見れば注意されるだろう。
そんな行儀の悪さだが、
心を許せるレカ姉ちゃんの前だから……。
テルはこうすることが日常となっていた。
時々やってくる、
政治的に微妙な関係性の
幼馴染みだけが、テルの安らぎで……。
ちらっと見る。
うつ伏せに寝転がったスレンダーな幼馴染のすがた。
ぴっちりしたボディスーツは、
腰のベルトポーチや、
革の胸当てに隠れた曲線を想像させる。
(ああ……疲れてるんだ、僕)
妙な興味関心を目頭を揉んで追い出す。
この部屋の主を実の弟同然の扱いに慣れきったレカは、
もうテルには目もくれず、彼の本を勝手にひらいて読んでいる。
両足をパタパタさせながら、夢中で。
テルは散らばっている本の一つに手をやり、めくってみる。
食べかすが挟まっているところを見ると、それも読んだらしい。
彼の好きな、科学冒険小説だった。
だいぶ前から部屋にいるらしい。
テルはため息をついて、いつものことだと気にしないことにした。
「まあいいさ。……ねえ、レカ姉。さっきさ、友達がさ」
「オメーと同じ評議員の息子?」
「……うん」
レカの方を見もせずに、両足を投げ出して話を続けた。
「屋根の上から銃を貧民街……いや、この言い方はすべきじゃないな、新市街に向けて撃ったんだ」
レカは本から目を離すことなく、
モゴモゴ言いながら答える。
「ふーん。それで銃声がしてたのか。この区画には似つかわしくねえと思ったぜ」
テルはレカを見る。
相変わらず、貴族からすれば凄まじい行儀の悪さで
パイの欠片を落としながら本を読んでいる。
ページを捲る速さを見るに、レカはとんでもない速読だ。
(もし、僕と一緒に学院に通ってたら、すごい成績だったんだろうな)
ふとそんなことを思ったが、口には決して出さない。
テルの話は、レカにはどうでもよさそうで、上の空に見える。
だがテルとしては、聞いてくれるだけでもありがたかった。
「それでさ、レカ姉。僕、喧嘩になっちゃってさ。銃を撃つのを止めさせようとしたんだけど……できなくて……」
レカが首だけ回して、
赤い瞳がテルを捉える。
「撃たれなくてよかったじゃん。なあ、そいつ殺す? 安くしとくぜっ」
テルは苦笑して、レカの瞳を優しく見返す。
「冗談きついって。レカ姉に殺しはさせられないよ。まだ僕とそんなに変わらない歳じゃないか。若いからギルドの『そういう』仕事は任されてないんだろ? 知ってるよ、そのくらい……レカには……」
テルはフッと力なく笑って、
「人殺しはさせられないよ。一生ね」
レカは再び本に目を落とし、パイの残りを口に放り込んだ。
レカ。
レカ姉。
レカ姉ちゃん。
彼女は、テルにとって、幼馴染のお姉ちゃん。
テルの家系、名門アロエイシス家の所属する魔法科学ギルドと、
レカの所属する暗殺ギルドは、表向きは対立関係である。
……傭兵ギルド、冒険者ギルド。
他のすべてのギルド同士がそうであるように。
しかしあまり部外者に知られていないことはたくさんある。
一時的な同盟も、影ながらの付き合いも。
評議会メンバーの息子のテルと、
暗殺ギルドの重要な諜報員であるレカは、
こうして部屋で二人っきりになる仲だった。
本当は部外者には一切知られてはいけない関係ではあるが、
テルにとっては、唯一気を許せる相手で、大切な存在だった。
レカの方はレカの方で、2歳年下のテルを、
弟のように可愛がった。
本から片手を離し、
目を向けもせずに、
投げ出されたテルの足首をガシッと掴んだ。
ギョッとするテル。
「おーい、テル坊? 体温低いぜ? 外はまだそこまで寒くねーだろーが。疲れてんだろー? ちゃんと休み取ってんのか?」
テルは足を引っ込めてその手を振り払う。
「お、おい! やーめーろーよー! 慎めよ!」
レカはどこ吹く風。
へっへっへと笑っている。
寝転がってテルの本に目を落としたまま、
鼻歌なんか歌っている。
「それにしてもよお」
レカがぶっきらぼうに言った。
「16歳で一つのギルドのナンバーツー決定か。それだけでも大変だろうに、とりわけお前んとこのギルドは……」
テルは慌てて、
「ちょ、ナンバー2って何だよ。いつの間にそんなことに……」
レカがへっへへ、とおかしそうに声を出した。
「暗殺ギルドのボスが言ってたぜ」
テルは何となく居住まいを正した。
暗殺ギルドのボス。
テルが尊敬する人の一人だ。
進歩よりも安定を求める人。
父ロドヴィコよりも、もしかすると、都市に必要な人……。
彼はそう思っていた。
「そうなんだ、レカ姉」
ん、とレカが言って、また読書に集中し始める。
テルは、レカががっちり掴んだ足首をさすった。
そういえば、あまり人に触れられることもないな。
そんなことを思った。
「な、レカ姉」
「んー?」
「僕は、父さんのやり方は好きじゃないけど、タティオンさんのやり方は好きだ。自分が将来継ぐであろう立場を利用して、街の格差を少しでも縮める。タティオンさんなら、この方針に賛同してくれると思う。街の安定に繋がるからね……。それは、僕の本当の望みであり喜びであり、これをしたいんだ、って心から言えることなんだ」
レカは本から目を離さずに、
「そーかい」
と笑った。
テルは今しがた自分が言った本音が恥ずかしくなってくる。
「なんだよ、ニヤニヤして……」
真面目に聞いてくれなかった、と少し拗ねた気持ちになるテル。
それを察したのか、レカが素早く起き上がり、
ガバッとテルに抱きついた。
身体能力で遥かに負けるテルはそれを避けられない。
「あっ! こーら! レ、レカ姉ちゃん、頭撫でるな!」
レカの高速のナデナデが彼を襲う。
「レカお姉ちゃんはうっれしーぜー! 愛しのテル坊やがこんな立派に育ってさ!」
テルは逃げようとするが、本気で力を入れても、
レカの拘束からは逃げられない。
生まれ持った力の差が歴然としている。
それがレカの能力だった。
赤い瞳の力……。
だからテルは抵抗虚しく、
わしゃわしゃと豊かな濃い色の金髪を
撫でられるだけ撫でられてしまう。
レカはテルの頭に顔をくっつける。
やりたい放題だ。
「あー、テルの匂い摂取〜」
「やーめーろーよ!」
本気で怒ったことがわかったのか、
レカはテルを離してやる。
テルは勢い余って、
柔らかな絨毯の上でつんのめってしまう。
スッと前に回って肩を受け止めてやるレカ。
テルはぶすっとした顔をして見せるが、
レカはくすくす笑うだけだ。
「なあ、テル坊。なんかきついことあったら、おねーさんを呼びな。街のどこにいたってすっ飛んでって助けてやるよ」
テルは、レカから意識的に体をはなす。
そしてこれ見よがしにそっぽを向く。
照れで顔が赤くなってるんじゃないかと思うと、
レカを直視できなかった。
必死に言葉を搾り出す。
「……あ、あのさあ。なんでレカ姉は僕のこと構ってくれるの?」
レカはあぐらを組んだ足をゆさゆさ動かして、
面白がって答えた。
「ハッ、大人の女が、幼馴染の可愛い坊やのことを気にするのはよくあることなんだ」
(2歳しか上じゃないくせに……)
テルは自分ばかり照れくさい思いをさせられて悔しくって、
ささやかな反撃を試みる。
「デートに行く余裕なんてないよ、忙しいんだ」
レカはぶわっはっは、
と心底面白そうに笑った。
「10年はえ〜よ」
テルは鼻を鳴らす。
「10年経ったら、30手前の行き遅れだろ? あんた」
レカは無言でテルの頭を小突く。
軽い力でも、女が出せる音ではない、すごい音がした。
テルはたまらず頭を押さえる。
「イッテー!! おんまえっ! ……力がほんとーにあるんだから、手加減しろよな!?」
レカは赤い瞳でこの可愛い弟分を見据えながら、
ニヤニヤして言った。
「おねーさまをお前呼ばわりするな、出来の悪い弟だにゃあ」
「僕がいつ弟になったんだよ!」
「フッフッフ、文字を教えてくれた時、すーぐにあーしの方がぱっぱと速読できるようになった時かにゃあ」
テルはキッとレカを睨み返す。
「レカ姉! 思い出したぞ! 僕の本破っただろ!」
レカが拳をさっと掲げた。
「覚えてたか!」
テルの両手がサラサラの金髪の頭をさっと覆う。
「やーめーろーよー、レカ姉ェ〜」
レカは拳を下ろしてニカっと笑った。
「あっはは、まーだ子供でやんの〜」
唇が嬉しそうに開き、
白い歯のスキマから笑い声が聞こえる。
テルは手を下さずに、その下から覗くようにして、
レカの綺麗で野生味溢れる魅力的な顔を見上げる。
テルは、小さい頃のレカを思う。
最初は、おとなしい子だなと思った。
でも、文字を教えてあげたら、
すぐに自分で文章まで書けるようになってしまって、
どんどん態度が大きくなってきて、
まったく頭が上がらなくって……
そんな、背だってまだ抜けていない年上の幼なじみの顔を、
猛獣の様子でも伺うようにそーっと伺う。
部屋の魔光灯の明るさに、
レカのイタズラっぽい笑顔が光り輝いていた。
(敵わないや)
テルは鼻をふっと鳴らし、つくづくそう思った。
そして、さっき広間で聞いたことを思い出し、ハッとした。
明日の仕事の想像がついた。
「あっ、そうだ! ところで、獣人の傭兵がまた何かしたんだって。……ハァ、また僕らが交渉に行かなきゃいけないのかな。顔見せってことで僕まで連れ出されるかも……。面倒だ……学院や家の仕事の勉強で忙しいのに、これ以上やらなきゃいけないこと増やさないでほし……」
「ああ、それね」
レカが遮る。
テルは不思議そうに幼馴染みの顔を見るが、
なぜだか得意満面といった感じだった。
「テル坊、心配すんな。それならもう済んだぜ?」
そう言って、窓の外をチラッと見た。
「え? 何言ってんの、レカ? 何でそんなこと言うの?」
困惑するテルに、
レカはニヤニヤしながら、
「そう思ったから!」
と強気な様子で言う。
あっけらかんとした、ドヤ顔とも言うべき誇るような表情。
テルは、またこの人の適当な物言いが始まったかと思って、
ため息をついた。
「……頼むからモノを喋る時は、前頭葉による検閲を受け入れてくれないかな……。感情や思いつきと舌を直結しないでもらえるかな?」
レカは一気に不機嫌そうになって、
細いが筋肉質でしなやかな腕を組んで、
ブー垂れるように言う。
「ッケ、相変わらず難しい言葉使いやがって。貴族のお友達と一緒に学院で習ったのか?」
今度はテルの方が得意げになって、口角を上げた笑みを見せる。
「うん。魔法科学ギルドの最新の研究だよ」
レカはテルの本を放り出す。
街の外のことが書かれた冒険小説だった。
「賢く成り下がっちまって。昔はぴーぴー泣いてあーしにしがみついてたくせによぉ」
テルは慌てて受け止める。
印刷技術はまだ未熟で、本も高価なのだ。
庶民はまだ気軽に手にできない。
間に挟まった食べかすを、
絨毯の敷いていない床の上で、慎重に払う。
それはそれとして……。
「それよりどういう意味だよ、さっきの。傭兵ギルドが通りを占拠した事件のことでしょ? そう簡単に諦めるとも思わないけど……。いくら冒険者ギルドが出てきたって、あいつらは冒険者を舐めてるから、結局僕らが話をつけなきゃいけなくって……」
レカは一瞬だけ思案するように沈黙する。
テルはあれっと思って、違和感を覚えるが、
レカは立ち上がった。
「ひーみーつー。まだガキにははえーのー。んじゃ、邪魔したな。お前がこの前言ってた小説、面白かったぜ」
「……あんたもまだ18だろ」
背中を向けて、窓から出て行こうとするレカ。
テルはそこで話を終わりにして、また今度ね、
とでも言おうかと思ったが、頭の中の違和感が、
もう少しだけレカと会話しろと囁いた。
「あ、あのっ!」
レカもそんなテルの真剣さを感じ取ったのか、
窓に足をかけようとして、やめた。
不思議そうにテルを振り返る。
「……ねえ、レカ姉。聞いて。僕たちさあ。暗殺ギルドと魔法科学ギルドの裏の同盟の一環として、それから普通の幼馴染みとして、一緒に育ってきたじゃない? その中で、隠し事なんかない……よね? いや、自信はないけど、僕は隠し事なんかしてない。でもレカ、君にはどうも……」
……レカが、
今まで見せたことがないような
冷たい視線を
テルに送る。
藪から棒にそんな強い視線を送られたテルは、
思わず身がすくむ。
絨毯に尻をついた姿勢のまま、レカを見つめる。
しかしその表情の真意はわからなかった。
テルは立ち上がった。
レカに歩み寄った。
しかし……。
(うっ!?)
……さらに言葉を続ける意欲を挫かれてしまう。
赤い瞳。
睨みつけただけで人を畏怖させる、
血の色の、暗殺者の刺すような視線。
それは、血に塗れた暗殺短剣さながらだった。
しかしそんな殺気も、
フッと消えて、
またテルの知る、
いつもの姉代わりの女の子が浮かべる、
テキトーそうな笑みに戻る。
おどけるように軽く手を上げて、捨て台詞。
「……割に合わねえんだよ、生きるってことは」
レカはそれだけ言うと、
テルの部屋の窓を向き、足をかけた。
テルは慌てて呼び止める。
いや、それだけでなく、レカの手を握る。
握らなきゃダメな気がした。
レカは不意を突かれたのか、
熟練の暗殺者らしくもなく、
テルが彼女の手首をぎゅっと握りしめるのを、
回避できなかった。
いや、回避しなかったのか?
「なあ……テル坊。いや、魔法科学ギルドの御曹司、テルーライン・アロエイシス」
レカは手を掴まれても、振り返りはしなかった。
寂しそうな背中で、テルに語りかけた。
「……なあ、テル。どんなに親しくても、最後のところでは分かり合えないってこともあるんだぜ?」
テルの目に、
レカの黒いコスチュームの背中は、
寂しそうに見えた。
いかめしいベルトの装具も、
何だかよくわからないものが入っていそうなポーチも、
何もかも、
この女の子には似つかわしくない気がした。
「レカ姉、いや、レカ、君は……」
レカがテルの手を振り払った。
そして振り返り、窓辺に腰掛けた。
満面の笑みだった。
本心を隠しているようにも見えたし、
本当に喜んでいるようにも見えた。
「にっしし! デート、10年はえーとか言ったけどよ、今度デートしようぜ」
「え?」
面食らうテルに、彼女は畳み掛ける。
「今度、オメーもよく行ってる救貧院へ挨拶に行きてえんだ! あーしもどんな様子か見てえし、リリアにも会いてえ!」
「あ、行く行く」
テルが何も考えずにそう言うと、
フッ、とレカが後ろへ倒れ込む。
窓から落ちる!?
テルは咄嗟に駆け寄って身を乗り出すが、
もう闇夜にレカの姿はない。
「行くんだなー、オーケー。また今度なー」
声だけが、
真っ暗な外の風に紛れて聞こえた。
「レカ……」
夜風の涼しさを感じながら、
テルは自分の感情を処理しきれないでいた。
自分は、レカをどうしたいのだろう。
……どうなりたいのだろう。
思わず、自分の手を見た。
「あれ……これって……?」
そこには、いつに間にかついたものだろう、
乾き始めてジャリジャリの塊になりつつある、
赤黒い血が少し、付いていた。
「レカ……」
テルは、さっきレカの手首を握った感触を、忘れられずにいた。
ふと窓の枠の下を見ると、
何かが置かれていたように埃がなくなっていて、
代わりに、黒い液体の跡だろうか、
何かが二、三滴ついていた。
テルは寒い外気に手を伸ばして、
不吉の象徴のようなそれに指を当てた。
部屋の中に身をもどして、
魔光灯で照らしてよく見ると、
指の先がはっきり、真っ赤に染まっていた