4話
4話
おっさんに選ばれたシュウキは2階の部屋に連れていかれた。
香の効力なのかシュウキは正常な判断もできていないようだ。
おっさんがシュウキの衣装をとってしまう。
下着姿になったシュウキが抵抗しようとしたが力が入らないようだ。
シュウキが小さな声で「い、や。や、め、て。」と訴えるが
おっさんは「安心せい。わしに任せておけば天国へと昇らせてやるわい。」と言ってシュウキの下着に手をかける。
シュウキの大きめの丸い胸が露わになった。
「フフフ。なかなかいいものを持っておるではないか。さて下も。」
シュウキは抵抗むなしく下も取られてしまう。
先ほどからおっさんに眠りの魔法をかけているのだが眠ってくれない。
もう少しおっさんが油断するのを待つしかない。
シュウキが手で隠そうとするがおっさんはシュウキの手を縛ってしまった。
「これからが本番じゃ。」そう言って怪しい薬を取り出した。
そしてシュウキのいたるところに塗り始める。
そうするとシュウキの息が荒くなってくる。
おっさんは乱れるシュウキに興奮しているようだ。
おっさんがシュウキの足を持ち上げたところで魔法が効いたのかおっさんは力なく倒れた。
そのすきにシュウキの縄を切って透明化をかけて連れ出した。
もちろんちゃんと代金は払ってもらいました。
シュウキを連れて家に帰る途中でシュウキが泣き出した。
「うっ、うっ、怖かった。怖かったよ。リオンさん助けてくれてありがとう。うっ。ぐすっ。自分がだんだん変になっていくの。そしたらおじさんを受け入れてしまいそうになっていって。」
「よしよし。もう大丈夫だから。とりあえず帰ろう。」
そう言ってシュウキを抱いて帰った。
シュウキをお風呂にほりこんだんだけど力が入らないみたいだったからキレイに洗ってあげた。
手についた薬を鑑定したら超高級媚薬とでたのでシュウキに解毒魔法をかけておいた。。
あのおやじ蹴とばしてやればよかった。
お風呂から出て着替えたシュウキは恥ずかしそうにしていた。
シュウキを椅子に座らせて白湯を渡すとゆっくりと飲んでいた。
その間、どちらも話すことなく静かな時間が過ぎていった。
寝る準備をして布団に入るとシュウキが懐に入ってきた。
「リオンさんの忠告を聞かなくてごめんなさい。私毎回大丈夫だからって油断してました。それでも助けに来てくれて嬉しかったです。」
「いいよ。恩人を助けられて俺も嬉しいから。」
「今日はこのまま眠ってもいいですか。怖くて眠れそうにないんです。」
「いいよ。ゆっくり眠りな。」と言って髪を撫でてあげるとしばらくして寝息が聞こえてきた。
さて明日はどうなることやら。
次の日、村では大騒ぎになっていたようだ。
しかしおっさんも眠ってしまったことであまり強く言いきれずに帰って行ったそうだ。
村長がやって来たけどおっさんが報酬を渡して勝手に眠ってしまったから、シュウキが帰ってきたことにしておいた。
村長もあまり突っ込んでこなかったので多少なりとも悪いと思っているんだろう。
それにしてもシュウキが朝から俺について離れない。
よっぽど怖かったのかもしれない。
それから2週間が過ぎたころ村に兵士を連れた一団がやってきた。
村長が対応に行ったが一団はどうやらおっさんの使いのようだ。
シュウキのことを気に入ったので、自分の妾にしてやろうと迎えをよこしたようだ。
使いの代表はカクカというらしい。
少し細身のイケメンで、文官の代表をしているようだ。
カクカと村長が家にやってきた。
「シュウキ、これは名誉なことだ。行ってはどうかな。」
「シュウキ様、私はカクカと言います。妾になれば贅沢ができますぞ。」
「・・・・・・。嫌です。行きたくありません。」シュウキはそう言っておれの背に隠れてしまった。
「すいませんが、本人が嫌がっているので帰ってください。」
「失礼ですがあなたはシュウキ様とどういったご関係ですか。」
「ただの居候だが。」
「ということはシュウキ様のことに口出しする権利はないのでは。」
「そういわれても本人が嫌がっているしな。」
「そうですか。では1日待ちましょう。よく考えてくださいね。」
そう言うとカクカは去っていった。
村長は困った顔をして「シュウキどうかよく考えてくれないか。断ると村が潰れてしまう。」と言って帰っていく。
どうやら断ると連れてきた兵士が村を攻めてくるようだ。
おっさんは頭が悪いのだろう。
シュウキは俯いたまま布団に潜ってしまった。
シュウレイはシュウガイの家で預かってもらうことになった。
俺はカクカと話をしに行った。
「カクカ殿、どうしてもシュウキを連れて行くのですか。」
「貴方は先ほどの居候の。私はどうでもいいのですが主人の命令ですからね。連れて帰らないと私が殺されてしまう。」
「それは大変ですね。」
「全くです。こんなつまらないことで時間を無駄にせず他領からの進軍に備えてほしいのですが。ただでさえ敵が多いんですから。」
「すまないが俺はよそ者でな。この国の状況がわからないのだ。」
「私も今は暇ですから教えて差し上げましょう。この魏という国は現在皇帝がなくなって4つの勢力に分裂しています。1つはこの遊楽を含む南を治める太守ソウジュン、2つ目は東を治める太守トウタク、3つ目が西の太守モウブ、4つ目が北のバカン。シュウキ様を求めてるのはソウジュン様ではありませんよ。」
「それでこの遊楽は危ないのか。」
「そんなことはありません遊楽の前には行楽の町があってそこがトウタク軍と先にぶつかるでしょう。もし危険があるとすれば南境を接している漢王が攻めてきたときでしょう。今は同盟中ですからないと思いますが。」
「今の所安全とかんがえていいようだな。」
「そうですね今のところはですけど。」
「ところであんた個人はあのおっさんに忠義があるのか?」
「ありませんね。ソウジュン様の命令でなければ言うことを聞く価値もない。」
「では仮にですがシュウキを取り戻しに行っても見逃してくださいますかな。」
「あなたにそこまでの力があるならソウジュン様に登用を進言しますよ。」
「わかった。感謝する。」
カクカ殿と別れてシュウキのところへと戻る。
布団にもぐったままのシュウキに声を掛ける。
「どうするか決まったか。」
「行きたくない。でも行かないとみんなが殺されちゃう。」
「そうだな。」
「これからずっとあのおっさんに嬲られるなんて嫌だ。だから迷惑かもしれないけどリオンに初めてはもらってほしいの。」
そう言って裸で布団から出てきて俺の前に立つ。
正直綺麗だったが抱くことはできない、なぜならあのおっさんにシュウキを抱かせる気がないからだ。
「本当に迷惑だ。」そう言って布団をかぶせる。
「そっか。やっぱり私なんかじゃだめだよね。」シュウキの目に涙が浮かぶ。
「そんなに自分を安売りするんじゃない。俺にはもったいないよ。」
「それなら・・・・・・。」そう言って俺を見上げてくる。
「明日は大人しくあいつらについていけ。その後で俺がおっさんを始末してやる。」
「駄目だよ。そんなことしたらリオンも捕まって罰を受けちゃう。」
「考えがある。それにいざとなったらどうにでもなるさ。」
明日に備えて寝ることにした。