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266幕目 のろし跡
私たちは屋上に急いだ。
雨宮「…たしかに、なにか燃やした後だな…」
キッド「…それにしても…なにかクソの匂いがするんだけど…」
白鷺「クソの匂いか…のろしの一種だな…」
雨宮「のろし…見えてたのかな…」
キッド「じゃ、ここらへんにいるのか…」
白鷺「ああ、それに、この燃えカスは最近のものだ」
雨宮「頼もしいわね」
白鷺「…次行くぞ」
雨宮「あれぇ?照れ隠しなのかなぁ」
キッド「ねぇねぇ、照れ隠しクン」
白鷺「…照れ隠しでもなければ男でもない」
雨宮「そうなんだ…あんたみたいな人になれたらな…」
白鷺「…ろくでもないぞ、私の人生」
雨宮「ろくでもなくないさ。きっと」




