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プラネット  作者: 宇目 観月(うめ みづき)
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意外な事実

僕が夢から覚めたのは

日曜の夕方だった。


僕は金曜の昼過ぎから丸二日、

四十八時間以上寝てたことに

なる。


母さんは僕が起きないから、

救急車を呼ぼうかと思ったん

だって。


僕の体を揺すったり、耳元で、

何度も呼びかけたりしたらしい。


僕が目を覚ますと、ホッとした

ような顔をして笑ってた。



起きた後も、左の脇腹が少し

痛かった。


Tシャツの裾をまくり上げて見て

みたけど、傷口は無かった。


たぶん僕の霊体が傷ついたんじゃ

ないかと思った。



スピィア星に居たのは半日くらい

だった。


あの後、僕の霊体は自分の肉体に

戻って寝てたことになる。


あまりにも壮絶な体験だったから、

魂の休息が必要だったんじゃないか

と思った。



僕は霊体で光速を超えてスピィア星に

行き、そこで物質化現象を起こして、

肉体を持つことが出来るんじゃないか

って、カミュが言ってた。


次元転移システムでは物質ごと光速を

超えて色んな場所に行けるけど、僕の

転移法はスピィア星の科学力でも解明

できないらしい。


「釈迦もイエスも、その他の聖人たち

もそうだったけど、地球人って不思議

だよなあ。科学力は僕らより低いし、

昔からテロや戦争が絶えない野蛮な星

なのに、時々、君みたいにとんでもな

い能力を持った奴が生まれて来るんだ

もんな」


って言って感心してた。


もっとも、僕にはそんな凄いことを

してるっていう自覚はなかったんだ

けど・・・。


多分あの緑色の目をした天使の様な

人が、全ての鍵を握ってるんじゃな

いかって僕は思った。



◇◇



その夜は全然眠れなかった。


だから僕は問題集をやったり、

ミュレーナ姫のことやバラムの

ことを考えたりして過ごした。


バラムは北極から本隊を呼び寄せ

たって言ってた。


次にあの惑星に行ったら、また戦闘

になるかもしれないって僕は思った

んだ。



◇◇



朝方になると、僕は美緒ちゃんの

ことを考えてソワソワしてきた。


今日は月曜日だ。


学校で美緒ちゃんに会ったら

どういう顔をすればいいんだ

ろうって、僕はだんだん緊張

してきた。


[とにかく今まで通り普通に

挨拶しよう。もう終わった事

だし、向こうだって何も言っ

て来ないはずだ。もし、美緒

ちゃんが話しかけてきたら、

その時考えよう]


って思った。



◇◇



だけど美緒ちゃんは、その日も

学校を休んでしまったんだ。


学校では美緒ちゃんが入院したっ

ていう話題で持ち切りだった。


美緒ちゃんは先週から入院してた

らしいんだ。



僕は物凄く心配になって、

彩芽ちゃんに話を聞きに

行ったけど、彼女も詳し

いことは知らなかった。


「先週の月曜の朝から、美緒の

携帯、全然繋がらないし、私も

不思議だったの。今朝、美緒が

先週から入院してるって、親ご

さんから電話があったらしいわ。

病名とか詳しいことは私も分か

らないの」



美緒ちゃんは小さい頃からバレエを

習ったり、テニスクラブに通ったり

して、学校もほとんど休んだことが

無いくらい健康的だったんだ。


だから、僕は余計に愕然としてし

まった。


僕は美緒ちゃんのことが心配で

たまらなくなってきた。


美緒ちゃんが命に関わるような

病気で苦しんでたらどうしよう

とか、大ケガしてたらどうしよ

うとか、色々考えちゃったんだ。



それと同時に、僕のラブレターが

原因で美緒ちゃんが学校を休んで

いた訳じゃないという意外な事実

を知って、僕はこれまでの推測を

全て見直さなければならないと思

った。


[美緒ちゃんがもし、木曜日以前に

入院してたとしたら?  僕に連絡し

たくても出来なかったとしたら?]


って、僕は考えたんだ。


だけど、そんなことを考えてる自分も

情けないと思った。


[ラブレターのことなんか、

どうでもいい! それより

今は、美緒ちゃんの健康の

回復を祈ることが先決じゃ

ないか]


って、僕は心の中で自分を

叱ったんだ。



◇◇



僕はその日、学校の授業も上の空で、

何も手に付かなかった。


意気消沈して家に帰った後、

バイトに行った。


でもバイトから帰って母さんと夕飯

を食べてると、驚いたことに、美緒

ちゃんの親父さんから、僕の携帯に

電話がかかって来たんだ。

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