第9話 天使討伐作戦。
どうも、枝音です。
遂に戦争が始まってしまいました。
向こう側の空を見ると、ヘリの様なものや戦闘機のようなものが低空で飛んでおり、地上には兵士がうようよといます。
今は水姫が、総司令さんに現在の状況を報告しているところです。
「……戦闘準備、整い、ました。……現在の時刻は、PM20:00…。」
「よろしい。では、作戦開始。瑠璃奈、やれ。」
『了解!!』
瑠璃奈の威勢のいい返事が無線から聞こえてくる。
そちらの方を見ると………。
「へ!?何あれ!?」
瑠璃奈の周りは、なんというか、ミサイルだの機銃だの砲台だのなんだのがもうなんか1つの要塞並に大量に設置されていた……というかおかしくね?あんなの前までなかったよね?
ドンドンドン!!!!と凄まじい音が炸裂し、一気に向こう側の空が真っ赤に染まる。
「瑠璃奈の能力は火や熱を操るものでな。こういった重火器とは相性がいい。」
今も威勢よくミサイルや砲弾をぶっぱなしてる瑠璃奈を見ながら、夢羽が説明する。
てか、あんなの使っていろんな所から怒られないんだろうか?
戦闘機とかは認められ無かったっていってなかったっけ??
ミサイルとかはいいのかな???
「とくにあいつが自分の能力で作り上げた今もアホみたいにバラまいてるあの弾頭は……。」
『アホっていうんじゃないわよこのジジィ!!ヒャッハー!!』
という声が無線から聴こえてくる。あの砲撃音の中で私達の会話が聞こえるなんて、耳がどうかしてるんじゃないだろうか?
ていうか、瑠璃奈ってこんなキャラだっけ?
ジジィ?HAHAHA!後でぶち殺す。などと物騒な事を呟きながら総司令さんは話を続ける。
「……今も馬鹿の一つ覚えみたいに撃ちまくってるあの弾丸は瑠璃奈が自分の能力で作り上げたものでな。半径2メートル以内の火器を暴走、爆発させることが出来る特殊弾頭だ。」
『何が馬鹿の一つ覚えよ!バーカバーカ!!』
………瑠璃奈、なんかテンション上がりすぎてキャラ変わってね?
(あとで聞いた話だけど、フル装備の瑠璃奈は情報処理とかの関係で脳に負荷がかかりすぎて、妙なテンションになっちゃうらしい。)
総司令さんは額に青筋を浮かべて口元がひくひくしている。
うわぁ、明らかに怒ってるよこれ。
「………。拒絶すr……mgごッ!?貴様らッ!やめろ、止めるなっ!何をすr!?」
何か言いかけた総司令さんを部下達が必死に押さえつける。
なんだと言うのだろうか?
「何やってるんですか!!?ここで瑠璃奈少佐の存在消しちゃったら駄目でしょう!!?」
「知ったことか!あの生意気なガキ黙らせてやる!!バーカバーカ!!」
「あなたは子供ですか!!?」
「おい!誰か鎮静剤もってこい!総司令が乱心なされたぞ!!」
後ろの方から、なんかもう総司令の威厳も何も無い会話が聞こえてくるが、ここは無視しよう。
しばらくして、解放された夢羽さんが戻ってきた。……この組織こんなので大丈夫なのだろうか?
「……やれやれ。とりあえず、既存の兵器の殆どは瑠璃奈の前では無力ということだ。」
水姫が再び、総司令さんに時刻を報告をする。
「……15分、経過しました。……総司令。」
「わかった。1班から第5班までは突撃開始。6班は瑠璃奈が弾切れを起こした後、合流してからポイントFから攻めろ。7班と8班は待機。」
『了解。』
「あのぉ、天使に向かって直接突っ込まないんですか?」
私の、めんどくさい事せずにとっとと、一直線に天使に向って討伐すりゃいいのにという、浅はかな考えに対し、総司令さんは言う。
「天使の正確な位置が把握出来ている訳ではない。確かに、膨大なエネルギーの塊が出現、活動している事は機械でも観測できるが、肉眼でないと機械では正確な位置や動きは確認できん。」
しばらくすると、部下から報告が入る。
「天使の位置の確認に成功!b―7の地点!!」
「良くやった!総員、地点b―7へのルートを開け!!」
と、砲撃音が止み、静かになる。すると、再び瑠璃奈から無線が入ってくる。
『すべて撃ち尽くしました!』
「了解。丁度いいタイミングだな。作戦を少し変更する。6班は7班の援護にあたれ。瑠璃奈は装備を変更し次第、6班と合流。7班、8班は突撃開始。」
「ん、りょーかい。」
水姫を先頭とした陣形を組み、敵の群れに向かって突っ込む。
「……いい?…完全な混戦になる前に、天使の所まで一気に駆け抜ける…!」
「「了解!!」」
――――――――――――――
「ふむ、天使の足止めがいるな。予定通り、通常弾頭をありったけb-7地点にぶち込め。」
「了解!!」
爆音や砲撃音が再び聞こえ出す。が、遠くの夜闇の中から何かが光った瞬間、味方陣地が爆発する。
「第2から第5砲台、及び第8砲台が破壊されました!」
「ミサイル第2波、全て撃ち落とされました!!」
「術式確認!!直撃します!!!」
光の束がこちらに向かって一直線に突き進んでくる。
が、夢羽はそれを詰まらなさそうに見て、
「…ふん。拒絶する。」
夢羽がそう言った瞬間、全ての光が消えてなくなった。
「狼狽えるな。総員持ち場に戻れ。討伐はあいつらに任せた。ならば、我々は全力でその援護をするだけだ。」
――――――――――――
「どけえぇぇええ!!!」
敵を切り倒し、ただ真っ直ぐ突き進む。
最初こそは人を斬ることに抵抗があったが、今はもう慣れた。
戦わなきゃ、死ぬのは自分だけじゃないから。
と、そこで水姫の様子が気になり、そちらの方見ると、
「大海の神………。海神の扇よ…。」
水姫が呟いた瞬間、鉄扇が手に現れ、それをふる。
雪山の雪が全て溶け、洪水のように敵に向かってなだれ込む。
もう一度、水姫が鉄扇を今度は折り畳んで、ふる。
水の柱が、放射線状に広がり、敵を指し貫く。
なんというか、普段からは考えられないほど水姫は強かった。
「……地よ、海に、沈め……。」
今度は、なんか地面を大幅に沈めて、擬似的な海(大きさ的には湖といった方が正しいかもしれない)を作り上げて敵を沈めている。
………この子やばくね?
今度はバゴォ、と凄まじい爆音が連続で鳴り響く。
何事かと思って振り向くと、瑠璃奈が……何あれ?ロケットランチャー???みたいなものと、機関銃をそれぞれ敵に向かってぶち込んでいた。
もう無茶苦茶だよね、あの子。
と、そこで
「死ねぇぇぇぇ!!!」
敵が剣を振り上げて襲いかかってくる。
枝音は瞬時に刀から力を供給する。
瞳は金に輝き、左眼の白目は青く染まる。
翼を2対出現させ、左目に力を少しだけ集中させる。
周囲がゆっくりに見え、時間の感覚が遅くなる。
ゆっくりと振り下ろされる敵の剣を容易く躱し、敵の銅を切り裂く。
今も尚頑張って戦う瑠璃奈や水姫に負けじと、敵を切り倒しながら、ただ前へ前へと突き進む。
しばらくして、天使の姿が確認できる位置まで来た。その瞬間、天使の指がこちらを指し、その指先から光が放たれる。
身を捻って避けるが、脇腹を光線が掠める。
ジュッと、焦げるような音がし、脇腹に激痛がはしるが、無視して無理やり再生する。ついでに、痛覚も鈍くなるようにする。
光が次々と襲いかかってくるが、なんとかしてそれを避ける。
(避けることは出来ても、反撃する隙がまるで無い……!)
確かに、動きは遅い。攻撃をしたあとも一瞬だけ隙が生まれる。
だけど、反撃するほどの時間があるのかと言うとそういう訳でも無い。
まだ、天使の姿を確認しただけなのにこの様か、と思う。
それ程にあの天使は、強く感じられた。そして今もなお襲い来る敵を切り倒しながら光の攻撃を退ける。あの光の攻撃は敵味方はほとんど関係無しに撃っているようだ。
一瞬の隙を突いて、ドゴォ、と天使にロケランの弾が数発、炸裂する。
そして、怯んだどころに、水姫の水の弾丸が連続で襲いかかる。
他の味方の人達もあらゆる攻撃方法で、天使に攻撃を仕掛ける。
その攻撃によって出来た隙を突いて、一気に距離を縮める。
「せやぁぁぁああああ!!!!」
そして一気に天使の首のあたりまで飛んで、枝音は手に持つ刀で天使の首を思い切り切り裂いた。
デ〇ドロ瑠璃奈、爆誕!!!
どうも、どこ黒です。
最近、一週間ごとの投稿とやらが大嘘になってきてますね。
4日ごとの投稿に書き換えましょうかね。
後、活動報告の所でキャラクターの絵とか紹介しようかな、と思ってます。
おそらく見れたものじゃないような下手さですが、これを元に支援絵など欲しいなぁって思っちゃったり。
それはそれとして、瑠璃奈の使っている弾頭は本文にもあった通り熱を持つ兵器に対してかなり強力です。
瑠璃奈の使う銃の弾や、ミサイル、砲弾などは瑠璃奈が編み出した特殊な術式が埋め込まれており、瑠璃奈本人が使うことによってのみ術式が起動します。
一見、通常弾頭となんら変わりないですが、着弾してから半径2メートル以内の熱を持つ兵器を暴走、爆発させるというものです。
なので、対空防御とかにもってこいです。
瑠璃奈本人しか使えないのと、弾頭の生産効率の悪さから、普段はあまり使われません。大規模戦闘などの時だけ使用許可がおります。
後、かなりの大武装なので、ほとんどを機械が代理演算してくれるとはいえ、制御するための情報処理などにかなりの負荷が脳にかかるので、このフル装備の時の瑠璃奈はテンションがかなり妙ちくりんな事となっており、キャラが崩壊してます。
ではまた、変な箇所などがあってら教えてください。
キャラの細かい設定ってなかなか思いつかないですね。