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〜異世界転生〜 換装勇者の英雄譚  作者: 木枯 希
序幕
1/4

~プロローグ~


 ーー皆は死を迎えたらどこに行くのか考えた事はあるだろうか?天国?地獄?それとも何もないのか?来世とゆう物があるのだろうか?

 この疑問は人が生きている限り尽きる事はないだろう。それ故に人は死を恐れ死を聖なるものとするのではないだろうか?これから自分が向かう所がどこなのか思案にふける少年がいた。

 名は田中光一、身長165センチ、容姿は中の上といったところか。齢16にして交通事故で未来を失った少年。悪い事は生まれてこの方してこなかったはずだ。なのに何故自分に天罰が下ったのか。

「あぁ、そうか悪い事もしてなけりゃ良いこともしてないや」

 そんな事を独り言のように呟いた時、遠ざかって行く意識の中で声が聞こえた気がした。何故だか心地よい声だった気がした。そこで意識は途切れた。気がした。あれ?生きてる・・・ん?

 疑問符を浮かべながら目を開くと真っ白な空間にいた。「なにこれ?」と光一が発した直後に目の前から走ってくる影があった。白いシルクのようなものに身を包み大きな杖を手に持って裸足で駆けてくる人がいた。

「す、すいませ~ん!遅れました~!」なんて言ってこちらに向かってくる少女。年は17,8といったところだろうか?見た目も滅茶苦茶綺麗で出るとこ出ていてとてもナイスバディだ。だが俺はこんな人は知らない。人違いだろうと思い知らぬ顔で立ち去ろうとすると。 

「ま、待ってくださいよぅ~」なんて弱々しい声が聞こえてきた。その声に振り返ると、先ほどの少女がいた。光一は自分の顔に一指し指を当てて「俺ですか?」と尋ねると少女はコク、コク、と頷いた。そして走ってきた少女は息を整えると

「田中光一さんで間違いないですよね?私、アルテナと申します。一応、神様という者をやっております!」

 なぜ、俺の名前を知っているのかと不思議に思いながらも光一は中二病全開の少女とゆう風に認識した。

「はぁ、僕は田中光一ですけどなにか用ですか?あるてなさん?」

「はい!光一さんには英雄になってもらおうとここにお呼びいたしました!」

 「ん???」何とも言えない顔で困惑しているとアルテナとゆう中二少女がまた話しかけてきた。

「あっ、まだ状況掴めてない感じですか?」

「まったく何が何だかわからん」

「失礼しました!それもそうですよね、では一から説明しましょう!!」

 光一が戸惑いながらも返答するとアルテナがピースしながら笑顔でそんな事を言ってきた。

「光一さんは一度向こうの世界でお亡くなりになりましたね?それを私が呼んだとゆう訳ですね!!」

 全然説明になっていないアルテナを光一は(この子相当アホだな)なんて内心思っていた。だが確かに自分は死んだはずだ。トラックに轢かれて意識を手放したはずが気づいたらここにいた。ってことは此処は天国かなにかなのか?

「そうですね。光一さんの住む世界では天国と言われる場所だと思ってもらって結構ですよ!」

 なぜか心を読まれて返事された。こいつは本当に神様なのだろうか?

「神様ですよっ!!」

 また読まれた。本当に神なんだろう。それはいいとして俺が英雄とはなんの間違いだろうか?そう思ったので聞いてみることにした。

「それで、俺が英雄ってなんの冗談ですか?」

「冗談ではないですよ。光一さんには、これから私が神の恩恵を光一さんに授けます。そしてある世界に転生してもらい魔王を倒して世界を救うのです!」

 アルテナが身振り手振り交えながら熱く語っている。傍から見れば頭の可笑しな少女なのだろうがこの場合本当なのだろう。

「それって拒否とかできるんですかね?僕は平凡な学生だったんですよ?魔王なんてほっといて普通の生活がしたいです。」

「光一さんには拒否権はありませんね。もう転送準備薦めてますからあと3分程で転送しますね?」

 光一が悲痛な叫びを訴えたが誰が見ても惚れてしまいそうな笑顔で残酷な事を言ってきた。確かに先ほどから足元が青く光っている。

(この女、いつか仕返ししてやる!!)

 そんな事を考えてるとアルテナが頬を膨らませてこちらを可愛く睨みつけている。

「これがお仕事なんだから仕方ないじゃないですか!!そんな事考えてると転生先で痴漢と間違えられる天罰を与えますからね!!」

 地味なようで残酷な天罰である。日本なら助からないだろう。

「まぁなんとなく理由は分かったんでそんなに怒らないでくださいよ。それとアルテナさんの恩恵ってどんなものなんですか?」

「光一さんって意外と図太い方だったんですね。もうちょっとおどおどしてる弱そうな方かと思ってました」

「さらっと失礼極まりない事いいますね。」

「まぁそれは置いといて、恩恵ですね。まずは向こうの世界の言語や文字が理解できます。それと・・・」

恩恵の説明をアルテナがしているとなんだか足元の光が強くなって意識が朦朧としてきた。これからが大事な所だろうになんて間が悪いんだろう。

やはりこの女神は間抜けなのではないだろうか。そんな事を考えている内に意識が途切れた。



 これが未来永劫語り継がれる英雄の誕生秘話だったりするかもしれなっかったりしなっかったり。

そんなこんなで旅立ちは幕を開けた。。

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