平行線上の世界の中で。
未来、それは見えぬもの。
過去、それは付き纏うもの。
今、それは生きているということ。
未来に怯えた。
過去を嫌った。
今を恨んだ。
ねぇ、
未来に、僕はいますか。
誰かと生きて。
笑っていますか。
見えないものに怯えては
また一つ、一つ。と
僕が壊れていく。
あの日を
あの時を
憎んでも
恨んでも
なにも変わらないから。
僕は歩いて来た。
学者が手を叩いて何度も言う。
君は特別。でもまだ足りない。
医者が呆れて物を言う。
君は異常だ。そして異質だ。
夢であって、異常であって、異質な僕は
特別になって、たりなくなって。
求める、欲しがる。
ねぇ、その甘いのが欲しいよ。
そこに転がる通常が。
ねぇ、その届きそうもないものが欲しいよ。
そこに転がる正常が。
世界は特別を欲しがって
みんなは異質を嫌って
世間は異常を排除する。
ねぇ、こんな
平行線上の、世界の中で。
どうやって生きていけばわからないんだ。
僕にしかできないことがあるならね。
紫色に、輝きたいんだ。
枯れてしまう前に。
もう一度だけ。