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種を蒔き終えた次の日、そう言えば鶏系のシャモーを忘れていたと思い出した。
シャモーは勿論牧草は食べない、適当に放し飼いにしとけば勝手にミミズとか食べているけど品質を上げようと思うとそうはいかない。
シャモーの場合はケンタロスと違い慣つけば畜産物の品質が上がると言うものではない、上がらないわけではないが基本的に食べ物の質で変わってくる。
つまり良いもん欲しけりゃ良いもん寄越せよ!状態だ。
困った、牧草の品種改良はしていたが穀物の品種改良はしていない。
腕を組み唸りながらうろうろする姿は異常だろうが仕方がないてかそんなんどうでもいい、鳥の影が一瞬通りすぎたそれに会わせふと顔を上げた先には森が。
そうだ森へ行こう!森なら鳥が食べる木の実があるはず。
何も穀物だけを食べるわけじゃない、ただ人が飼うとき手軽に与えられると言うだけでシャモーが穀物を食べたがったわけじゃない・・・はず!
と、言うわけでやって参りました森の奥!
いやぁ、土地を買ったのはいいけど全然把握してなかった!
流石未開の地!出る出る虫系の魔生物!てか魔生物って言いにくい・・・モンスターでいいか?いいな!
改めて虫系のモンスター!キシャァァァって襲われたよ、瞬殺したがな!
風で切り刻んでやった、炎で燃やそうかと思ったけど森のなかだから洒落にならん結果になりそうなので止めといた。
そしてなんとこの森、キラービーとかキングビーが居ることがわかったんだよ!これで養蜂が出きる!
見つけた瞬間テンションが上がり過ぎて迷子になったけどいい発見ができた、迷子になった所で移動魔法があるからどうとでもなる魔法って便利だね!
シャモーの餌はコニファーの実やテスケットの実、シュサーの実とか人が食べれるし小鳥が好んで食べる木の実が色々見つかったからひたすらに採取した、これを砕いて混ぜて様子を見ながら与えれば大丈夫だと思う。
だいぶ時間が経っていてもう日暮れまだまだ森の全容が解っていないけど今日はここまでにしよう。
と思った瞬間何かが私を襲おうとする気配を感じ反射的に雷を周辺に巡らせた。
バリバリと電気が周りを蹂躙する。
何かが、ギャウン!と鳴きバキドサッと枝を折りながら木から落ちてきた。
手に冷気を纏わせ警戒しながらソレに近づくと狼の獣人が痙攣しながら倒れていた。
これは、失神してんな・・・
冷気を振り払いその手を額にあて溜め息を吐く、どうしようこれ。
黄昏ながら私は結局狼の獣人に手を伸ばした。