表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/9

知らないは女神さまのみ

またまたリドル視点で始まります。

べっ・・・別に、シェニエスタ視点が書けなかった訳じゃないんだからね!!


そんでもって時間軸は2話目直後に戻ります。。


わかりづらくて申し訳ないw




更に更にそんでもって

後半はシェニエスタ視点になります。うーん、分かりづらいかな??


 美しく優しい慈愛女神シェニエスタ様。


 その神話は、この世界では有名すぎるほど有名なもので知らない者はいない程。






 そんな素晴らしい方が、いま私の目の前にいらっしゃいます!!


 なんということでしょうか・・・。いま死んでも私はきっと悔いはないでしょう。


 むしろ、シェニエスタ様にお会いできた感動により、今にも心臓が止まってしまいそうです!


 

 勿論、そのような勿体ないことはしませんがね。


 





 そんな椅子に座ったシェニエスタ様はとても優美で甘やかな存在です。


 とてもこの世に存在するとは思えない美貌に笑みを湛え、今は無礼な態度にもお気を悪くした風もなくエルシャールのする話をお聞きになっています。


 彼女が嬉々として話しているのは、有名なシェニエスタ様の神話。



 他の神々や動物や精霊に愛されている、神の中で最も強い力を持つとも言われる至宝の存在。


 ・・・それがシェニエスタ様。



 神話にはそれが余すことなく語られている。


 私の愛してやまない神話の一つでもある訳だが、しかしこの神話を今語っているのがエルシャールということが若干腹立たしい。


 出来る事なら私の口から話したかった。くだらない独占欲だ。こんな小さな器ではシェニエスタ様に嫌われてしまうかもしれない。





 エルシャールの母親である現王妃もこの神話が大好きで、よく(エルシャール)に語っていた。


 その影響から、エルシャールもこの神話が大好きらしい。


 まぁ、シェニエスタ様を愛する気持ちは私が一番だからな。有象無象がどう思っていようとどうでもいいことにしておこう。


 



「そんなお話があるのね・・・」


 散々エルシャールが語りつくした後に、ぽつりとシェニエスタ様が呟かれた。


 どこか他人事のような呟きはあまりにも小さくて、耳に拾うのがやっとのものだった。


 なんだろうか。神話が気に食わなかったのだろうか?


 所詮は人が作った話だ。神々からすればくだらないのかもしれない。


 小さな呟きにきょとんとした風のエルシャールにシェニエスタ様は「ごめんなさい、何でもないわ」と優しく謝られてから決してシェニエスタ様の傍から離れようとしなかったソーマを見上げた。


 きっと何かしらの会話をしているのだろう。


 何しろ、ソーマは神獣の血を引くもの。


 ただの人間でしかない私にはソーマの言葉は分からないが、シェニエスタ様ならきっと分かるのだろう。




***************




「ねぇ、ねぇ、シェニエスタ様!どうして人間界に降りてきたの??」


 しばらくソーマと無言の会話をしていたシェニエスタ様を大人しく見ていたエルシャールが我慢できなくなったのか、シェニエスタ様のワンピースをくいくいと引っ張って問いかけた。


 ・・・・私も知りたかった事だ。


 


 エルシャールの質問に女神様は少しだけ困ったように視線を彷徨わせ、ふと何を思ったのか小さく微笑んでから可愛らしく小首を傾げて


「秘密」


 と言った。





 頬が赤くなるのが分かった。・・・どうやらシェニエスタ様は私の心臓を止めたいらしい。


 ちらりと視線をやってみると、アーシェもテナーもコンラートも顔が赤かった。


 あぁ、あのような顔は誰にも見せたくなかった。私以外の誰にも。


 誰も連れてこなければよかったと今更ながらに悔やまれた。



 そうすれば、私だけのシェニエスタ様に出来たというのに。






「あの、リドルさん?」


「・・・シェニエスタ様どうか、リドルとお呼びください」


「あっ、はい。えっと、何故ソーマを私の元に向かわせたのかお聞きしてもよろしいですか??」


 唐突に名前を呼ばれた。


 それはもう素晴らしいお声で。もう、ほんとにいつ死んでもいい!!


 しかし、何故と来たか。


 勿論理由などない。強いて言えば、一目お会いしたかったからなのだがそんな自分勝手な理由をシェニエスタ様に告げることなど私には出来ない。


 頭を回転させてそれっぽい理由をでっちあげる事にした私は、


「我が国は今、大変繁栄しています。で、私はそれは神々のお陰だと常々私は思っておりました。」


 王の前で言えば反逆罪とも言われかねない言葉に宰相であるコンラートが小さく苦笑するのが分かった。


「いつかお返しを・・・と思っていた折、女神様が降臨なされた。となれば、何かしなければと思うのが私という人間です」


 「嘘つけ」という極々(ごくごく)小さな呟きを発したのはアーシェだ。女神さまに気付かれないよう、机の下から足を蹴っ飛ばしてやった。


 私は国の繁栄などに全くもって興味のない人間だから、まぁごく当然な反応ではあるのだが。


 国が目の前で滅んでも私はニコニコと微笑んでいられる確信がある。


 むしろ私は「国なんてものは滅ぶがいい」と思ってすらいる。そんな私の本性を知っているアーシェにとってすれば、まさかの私の口から出た綺麗事発言だ。


 本音の呟きが出るのも自分で言うのもなんだが、頷ける。


「では、少々お願いしたいことがあるのですが・・・」


「はい、何でしょうか??」


「・・・・・しばらく、教会に身を置かせて下さいませんか??」 


 どこか、控えめなお願いだった。


 断られるかもしれない。そんな心配をしているような。そんな()をしている。





 私が断るはずないというのに。







************



 エルシャールが話してくれた神話は、なんというか、私とは似ても似つかないような“シェニエスタ”のお話だった。


 うん、これ絶対私じゃない。と即座に判断した。


 とすると、シェニエスタ(わたし)は一体なんなのか。


 ・・・・・謎は深まるばかりだ。


 試しに、ソーマにエルシャールの神話に間違いは無いか尋ねて見ると、『神獣の血を引くものに伝わる話もあんな感じです』と教えてくれた。


 なんだ。神獣にも神話とかあるのか。そっちの方に私はびっくりだよ。。


 うつうつとした思いで思考を巡らせていたら、くいくいっとワンピースの裾を引っ張られた。


 うん?と思って視線をやるとエルシャールが


「ねぇ、ねぇ、シェニエスタ様!どうして人間界に降りてきたの??」


 と聞いてきた。


 うん、なんでだろーねー・・・・・・・


 一瞬、遠い目をしてから慌てて私は取り繕うようにして顔に笑みを張りつける。どうか、不自然じゃありませんようにと願うばかり。


「秘密」


 人差し指を立てて、エルシャールに言うと純粋な彼女は「そうなのね」と残念そうに笑う。


 あぁ、罪悪感が・・・・・。








 まぁ、そんなことよりも問題は今後どうするかだ。


 私には行く場所が無い。


 森に居ればきっと動物や精霊達(みんな)が助けてくれるだろうけど、それじゃあ自分の事が分からないままになってしまう。


 では、何処に居るのが最適か。・・・・勿論、人のいる場所だろう。




 となると、だ。


 リドル達といるのはベストだと思われる訳だよ。うん、きっとそう。頼む・・・そうだと言ってくれ。


 試しに、何故森にいる私にソーマを迎えに寄こさせたのか・・・と聞いてみたら


 

「我が国は今、大変繁栄しています。で、私はそれは神々のお陰だと常々私は思っておりました。

 いつかお返しを・・・と思っていた折、女神様が降臨なされた。となれば、何かしなければと思うのが私という人間です」


 

 何とも見上げた発言だ。あぁ、私はそんな高尚な存在ではないというのに。罪悪感がひしひしと胸を締め付ける。


 ごめんねー、私こんなんで・・・・。


 でも今は謝っている場合ではない。


 私のお願いがリドルさんに受理されるかされないかで私の今後が決まるのだ。

 

 |街での生活(現代人)になれるか|森での生活(原始人)になるか。


「では、少々お願いしたいことがあるのですが・・・」


 恐る恐る、リドルさんの顔色を見ながらお伺いを立てて見る。


「はい、何でしょうか??」


「・・・・・しばらく、教会に身を置かせて下さいませんか??」 


 断られたら、森での生活かー。


 動物・・・は食べられそうにないから、ベジタリアン決定ね。お肉・・・好きなのに。


 めげそうになる気持ちを奮い立たせて、リドルさんを見ると


「勿論!!歓迎しますよ。是非いらしてください」


 見事な笑みでそう言ってくれた。


 ふわふわ金髪と天使のような美しい顔立ちが相まってあまりの美しさに目が潰れそうな程の笑顔。






 うーん。。。


 0円スマイル、素敵よ!!


   

読んでくださりありがとうございます♪


しかし分かりづらかったかなー・・・とちょっと反省。。




活動報告も書こうかなと思ってるので気が向きましたらそちらの方も覗いて頂けると嬉しいです^^

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ