とある牧場の羊の日常
「よっ!俺はこのオジちゃんと広大な土地を放浪しているただの羊だ!ちなみに名前は、ココだ!」
ココは、とあるオーストラリアのタスマニア州で羊飼いのレオと共に遊牧している200頭の内の一匹の羊である。
「レオと5年も一緒に旅をしている。もうマブダチさ!この5年でいろんな場所を転々と移動してきた。一番記憶にあるのはアレだなー。1年半前かな、、大雪の中険しい山を登ったやつ。寒さで何度気絶しかけたか。。。
沢山の毛を纏っているからそれほどだろ。盛ったな?とか思っている奴いると思うが、俺はその時、、、、
毛を刈られていたんだよ。。。」
そう、ココは丸裸状態で険しい雪山を登っていたのだ。レオもしっかり防寒していたのだが首元が寒かったみたいで200頭いる中で見事選ばれ、刈られ、ココのモフモフの毛はあったか〜いマフラーになりました。
「なんで俺が選ばれるんだよ。俺よりもでかい奴の後ろに隠れたのになーーーんでだ!俺のこと嫌いだったのか?何もしてないのに」
ココは、あの時の苦しさを思い出し涙をポツリと流した。
「まぁー、それも今となっちゃいい思い出だ!!」
「お!レオが動き出した。もうそろ、移動かー次はどこに行くのかな?楽しみだ!!水々しい草が生い茂っている草原が望ましい。」
レオが羊達の元に歩み寄った。
「お!みんな元気そうだな!みんなもうそろ出発だからなー。」
レオとココの目が合い、レオがココに話しかける。
「ベラー少し太ったか?食べ過ぎには気をつけろよ?ハッハッハ」
ココは、勢いよく飛びつく。
「このくそジィジィー!!ベラじゃねーよ!見分けつかないなら一匹ずつに名前つけるな!テメェ〜の頭の毛刈ってやろうか!あの時のこと忘れてないからな!もういい、今刈ってやる〜!」
「やめろ、ベラー!!もう数少ないんだ!やめてくれ!」
「メェーーーーーーー!!」