同じ日
空はよく晴れ、鳥がさえずっている。
今日が始まった。
いつもの1日が始まったと思ったが、空に大きな目がこちらを見ているのが見えた。
「目がある…目がこちらを見てる。」
と人に言ったが誰1人、目の存在に気づいていないようだ。
「本当にあるんだ、空に大きな目がこちらを見ているんだ。」
誰も信じてくれない。挙げ句の果てには病院に連れて行くと言い、私の体をたくさんの人の手で取り押さえられた。
そこで気を失った。
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空はよく晴れ、鳥がさえずっている。
今日が始まった。
何か夢を見た気がする。何だろう見覚えが…
ふと、空を見上げると大きな目がこちらを見てる。
見覚えがあるような大きな目を誰1人気にしてる様子はない。
「目が見える…目がこちらを見てる!!!」
と言ったが、誰1人目の存在に気づいてないようだ。
「本当にあるんだ、空に大きな目がこちらを見ているんだ。」
誰も信じてくれない。挙げ句の果てには病院に連れて行くと言い、私の体をたくさんの人の手で取り押さえられた。
思い出した、前と同じだ。ほぼ同じ…
そのまま気を失った。
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空はよく晴れ、鳥がさえずっている。
また今日が始まった。
同じ今日が始まった。
空には大きな目がこちらを見てる。
今回は目のことで騒がず、ループしてることを伝えよう。同じ時間を過ごしてる…ループしてることなら気づいてくれる人がいるかもしれない。
「ループしている、今日も同じ時間を過ごしている。ほぼ同じだ!誰か気づいてくれ!!」
周りの視線が冷たい。誰も気づいてくれないのか?
「ループしてるんだ、みんな同じ行動を起こしてるんだ!」
誰も信じてくれない。挙げ句の果てには病院に連れて行くと言い、私の体をたくさんの人の手で取り押さえられた。
なるほど、このループ気づいてるのは私だけで、変えれるのは私だけか…
相変わらず大きな目がこちらを見てる、気を失った。
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空はよく晴れ、鳥がさえずっている。
また同じ日が始まった。終わらない今日。
相変わらず大きな目がこちらを見てる。
「お前もよく飽きずにこちらを見てるな。面白いか?めちゃくちゃにされてる人を見るのは?」
今日はどうするか、誰もループにも目にも気がつかない。
もう好きなようにして遊んでしまおうか…
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めいめい色んなことをした。その度に最後は気を失って元に戻った。
気を失いさえしたら私は自由だ。何をしてもいい、許される。どうせ元に戻るんだから。
朝起きること、気を失うこと、その間は自由で、どう頑張れど最後には気を失ってしまう。そういうループなんだろう。
気がついたら何回過ごしたかわからなくなっていた。今日も空はよく晴れ、鳥がさえずっている。空にはまだ大きな目がこちらを見ている。
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「本の構造は面白いな、閉じて、最初から読み直すと話が変わる。だが、内容は…面白いと思ったんだろうか、こうも同じこと続けられると飽きるな。」
本を閉じた。
本の中で1人の男が気絶した。
その目は私たちかもしれない