表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

チートは選択を義務付けたご本人を選ばせて頂きます!

王道の異世界転生を書きたいな~と思ったらテーマが「テンプレ打破」。

イロイロ矛盾してると思いますが、感想や評価をくれると作者のモチベーション

は竹の如く上がります。

「つまり、君は死んじゃったんだけど、新しい世界に転生できる事になったんだよ。」


最後に目の前の少年はそうまとめた。

こいつはどうやら“神様”らしい________自称だからよく分からんけど。


「えっと、つまり異世界転生ってやつかな?」

「そういうこと」

「某小説サイトでよくある、転生タグがつくやつかな?」

「お前自分の名前も思い出せないのに何でそんな事覚えてんの?」


そう、私は生前の名前も家族も思い出せない状況にいる。

でも今はそんな事はどうでもいい。自分の目の前の運命と闘わなくてはいけない。


という訳で、神様に喧嘩売ろうと思います!


「ね~え自称神様?君たちの世界に何人そういう人がいるかは知らないんだけど、

とりあえず人が死んだら異世界に転生させればいいか~みたいな精神やめてくれない

かな?」

「は?」

「私ね、テンプレが一番嫌いなんだ☆」


ニッコリ笑って、肩をギリィッと掴んでそう言った。


悪役令嬢とか、チートとかそういうのはもうお腹いっぱいなのだ。

確かにハマッた時代もあったけれど、もうちょっと別のジャンルがあるだろうとつくづく思う。

異世界行って、俺TUEEE!ってなってハーレムなんてお決まりすぎじゃないか!

もっと別の方向に視点を預けてほしいものだね!全く人類は!


…………危ない危ない、あやうく語りすぎてしまうところだった。

ともかく、そんな中に自分が飛び込むなんて生理的に嫌だ。

どうにかコイツを説得しないと…!


「や~でもな?これは会議で正式に決まった事だから……」

「は?」

「いえ何でもないっす。」

しょうがない、とでもいう風に少年が手を翳すと複数の画面が現れた。


「じゃあ代わりに1つ能力あげるからさ、なんとか転生してくれないかな?そこから

飛び降りたら君の世界だから。」

ふわふわ綿飴のような雲の切れ目を指す。

「…………。」


バシィッ


「いてっ!何で今叩いた?!」

「あんたは難聴か!今さっきテンプレが一番嫌いって言ったよね?!」

「ああ。」

「『ああ』じゃないっ!チート能力は立派な王道テンプレだバカヤロウッ!!私は常識

を覆すような、そんな話が好きなの!」

そこまで言ってハッとする。


今、私は神様を殴った。

今までのテンプレ主人公は口答えはしても手出しはしていない。

つまり、転生して私がすべき事は………!


「神様、気が変わりました。転生します。」

「今の数秒の間に何が?!まあこちらとしては万々歳だけど………」

「チート能力も欲しいんですけど、一つ質問して良いですか?」

「お、おう。何だ。」

少し身構えながらもそう言う。今疑うのは賢明な行為だろう。


「そのチート能力。神様が作り出したものなんですか?」

「あ~…正確には俺の能力の内の複数をコピーした、って感じかな。」

「ええっ?!すごいっ!神様って無敵なんですね!」

わざとらしくもそう言うと、満更でもなさそうに胸を張った。


「ま、まあ神様としてはトーゼンっていうか?最低限の条件というか?別に対した事

じゃねーよ」

嬉しそう。

「で、何の能力にするんだ?」

嬉しそう。


「そうですね~どれも捨てがたいですし…うん!決めました!」

「そうか。そしたらその画面をタッチすると選択できるから」

気を良くした神様は、優しくそう言った。

「では遠慮なく…」



王座に駆け寄り、

      神様の腕を強引に掴み、

                強制的に引きずって、

                         雲の切れ間からジャンプした



「おいちょっと待てお前えええええええええええええええっ!」

「わーい今日から転生者だ~!」



私のやるべき事_____それは『テンプレ打破』。




という訳で、能力に【神様】を選択しました☆




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ