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B:Lue ~図書室の女王、夢見の人形~  作者: 湊波
風の乙女、勇想の少年-the Unusual ... the maiden hates, the boy wishes-
15/55

Intermezzo-for Maiden-

2013/07/16 本文一部改稿


 あたしはあたしという存在が許せなくて、だからいつだって後悔していた。



 声を上げるという行為をしなかったからだ。そのせいで、大切なあの人に怪我をさせてしまった。それが悔しくて悲しくて。だからあたしは武器を取った。声を上げるために。そうして声をちゃんと聴いてもらえるように。


 それなのに、駄目だった。


 どれだけ武器を扱い慣れても、誰もあたしの声なんて聴いてくれなくて。

 どれだけ頼らないでおこうと思っても、いつだってあの人が現れてはあたしの代わりに怪我をして。


 そうしてあの人は、誰も聴いてくれないあたしの声を聴いてくれる。どうしたんだい、って、何があったって変わらずに傍に居て微笑んで。




 その度に、想う。




 そんな、何も変わらないあの人が大好きだと。

 そんな、何も変われないあたしが大嫌いだと。



 

 ……そうして、思うんだ。




 あたしは、いつだって護られてばっかりだ、って。





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