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序章‐目の前の世界‐

 目が覚めてはじめに視界に入ったものは、見たことが無いものだった。

 そして、次に気がついたものは髪。軽く3メートルを越していた私の髪は、身長と同じくらいにまで短くなっていた。その毛先は”まるで燃えてしまったかの様に”ばらばらで、がたがたしており、所々焦げ目の様なものがあった。次に服。平安時代の貴族の女性の様な丈の着物は、此れも身長くらいまでになっていた。その様子は、髪同様。

「…。何が起きたの?」

 声に出さずにいられなかった。

 現状が全く理解できなかった。

 そもそも、此処は何処なのかさえ…。


 地面は石畳に覆われていた。まだ振っている小雨が、それをパラパラと鳴らしていた。自分の背中には、石と粘土を混ぜて作られたような白い壁があり、それは見える範囲ではずっと続いていた。蔵の壁のそれより少しざらついてはいたが、似ていた。石畳の横幅6メートルほどの道が目の前に広がっている。自分がいる向かい側には、民家と思われる家が何軒かある。それはどれも、「日本の昔の田舎の家」みたいなものではなく、普通の一軒家である。(太陽光発電用のそれはないものだけを指す。)さっきから誰も此処を通らないことから、人通りはほとんどない単なる小道細道であることは確かだ。そのことは、とても良くないことだった。それでなくても、途方に暮れているのに…


 “助けを呼ぼうにも、此処について尋ねようにも誰もいないのだから!”


「私、このまま此処でしんじゃうのかな?」

 どうしようもないこの状況をどうにかする術は、もちろん持ち合わせていない。

 ――――諦めモードになってきた。


「どうすればいいの。」

視界はぼやけ、頬を伝うそれは着物の袖を濡らしていく。



何も知らない。

何も分からない。

それが「普通」。

それが「当たり前」だった私の世界。

それは、突然砕け散った。


何の前触れもなく、突然…



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