ゆめ、うつつ、
掲載日:2026/10/12
目が覚めると、
「どこ?」
寒い。
「空?」
目の前には青が見える。
「わぁ!?」
ぼやけていた視界が確かになってくると、僕は崩れかけの無機質な建物の中にいることがわかる。
「はぁ、はぁ、」
僕は怯える。
そして必然的に尻餅をついている状態のまま後ずさる。
目の前には鉄筋が剥き出しになって崩れる床と壁、その奥に空が広がっている。
「夢、なのか?」
死と隣り合わせのこの空間を説明するにはその言葉しか思いつかなかった。
僕は自分のほっぺをつねる。
「いたっ、」
痛かった、しかし、
「痛いと、どっちだっけ、、」
どれだけの時間が過ぎただろうか。
僕はようやく決心がついて、少しずつ前へと進む。
自分がどこにいるのかを知るために、大きく崩れている外との境目へと足を擦っていく。
「へ?」
僕は素っ頓狂な声を出してしまった。
ここは雲の上だった。
僕は後ろで手を組んで、真っ直ぐ立っていた。
それは恐怖からくる諦めではない、
『ここから見える朝日が綺麗だったから』




