第10話 阻止
20XX年 三途の川河口付近
バルバラド帝国海軍第3艦隊威力検証隊
「間もなく奴らのゾーンです。」
「外来軍がどんな兵器を出してくるのか気になるが、もしへなちょこだったら許さんぞ。へなちょこだったら結界に艦砲を撃ってやる。」
「ルーラル王国からの情報は余りにも信じられません。おそらく催眠でもかけられたのでしょう。」
「そうだな、艦砲だけで艦隊を壊滅させるなど、しかも敵は一門だぞ。」
「確認されている情報によると敵は駆逐艦クラスしか所持していないようです。戦艦クラスはおろか、重巡洋艦クラスも無いそうです。」
戦艦大和とかあるし君たちの船よりすごいイージス艦とかあるよ。と言いたいところである。まず科学の差を理解して欲しいほど。そもそも誘導弾あるよ。月の都でも出してこなければ勝てないよ、と言ってあげたい。
「電文で全艦につぐ、敵艦艇を見つけ次第砲撃せよ。と。」
「了解しました。」
海上自衛隊第1打撃群 第1部隊旗艦大和CIC
「瀬戸艦長、ハープーン対艦ミサイルの射程圏内に入りました。撃ちますか?」
瀬戸 湊 一等海佐
「まだだ、敵のレーダーに引っかかるまではな。」
「ですが、わざわざ敵のレーダー内に入るのは少し複雑な心境です。今誘導弾撃てばいいのに。」
「しょうがないだろ、憲法9条がなくなっても自衛隊というのは変わらないからな。」
「それで、砲弾が来たらどうするんですかー?」
「それはお前に任せるよ砲雷長。お前はこんなんでも、大和一の砲雷長だろ?、実際、29式で弾道ミサイル迎撃に成功したのはお前じゃないか?」
「はいはい、分かりましたよ。要するに迎撃しろというんでしょ。」
「そうだ。」
「全くといっていいほど人任せな人だな。」
「艦長。」
「なんだ?」
「この世界を守る意味とは何か分かりますか?」
「さぁそれは俺も知らん。だが、ここは日本の中の世界だからじゃないか?」
「僕はもうちょっといい事を思っていたんですけどね。」
「言っとくが、この世界は資源の塊だからな。日本政府はこの世界が無くなれば兵器の生産などは不可能だからな。」
日本列島に結界を貼ったのはよかったが、それによって海外からの輸入品、レアアース、金、鉄、銅等のものが入れなくなったため、幻想郷は日本にとっても命の源だった。そのため、自衛隊の大部隊を派遣して守っている。
「それより、誘導弾を使わないとなるとやはり主砲ですか?」
「いや、副砲を使用する。」
(大和の主砲の威力は原型と比べて2倍ほどの威力となっている。その為、ロシア海軍のキーロフでも一斉掃射を受けたら灰と化すぞ。ちなみに副砲も同じため、現代の駆逐艦なら一発だ。)
「艦長。敵艦隊に動きあり。敵戦艦主砲、こちらに向いています。撃ってきますよ。」
「攻撃準備段階とみなす。ハープーン対艦ミサイル敵戦艦に照準。発射弾数2発。」
「了解。ハープーンSSM発射用意。」
「艦長。ですが2発だと敵戦艦を撃沈できません。」
「破壊が目的じゃない。敵戦艦主砲に命中させ、攻撃の意志をくじく。」
「発射!」
その瞬間、キャスターから煙が出る。その後、この世界の住民が見たら光る矢と思うであろう、ハープーン対艦ミサイルが2発発射された。
バルバラド帝国第3艦隊威力検証艦隊 旗艦戦艦艦橋
「艦長!右弦より光る謎の物体が接近してきます!進行方向は我が艦艇!」
「着弾予測地点は我が戦艦主砲!」
「叩き落とせ!主砲対空射撃!」
戦艦から主砲が発射されるが、そもそも飛翔速度マッハ0.85のミサイルを落とせるわけがなく、あっという間にあと100mほどの距離にまで接近してくる。
その瞬間、ハープーン対艦ミサイルは空に高く上がり、敵戦艦主砲に突き刺さる。ハープーン対艦ミサイルは着弾時にポップアップして目標の手前で上空にあがり、艦艇の上部に着弾することができる。だが、現代戦ではこの瞬間に迎撃される可能性がある。
兵器図鑑
RMG-84 ハープーン対艦ミサイル
種類 対艦ミサイル
製造国 アメリカ合衆国
設計 マクドネル・ダグラス
飛翔速度 マッハ0.85
アメリカ軍においては、艦対艦(SSM)型はRGM-84、潜水艦発射型(USM)はUGM-84、空対艦(ASM)型はAGM-84として制式化されている。愛称の“harpoon”は捕鯨用の銛の意で、元々浮上した潜水艦を攻撃するために開発されていたことに因む。




