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ヤミとカゲ  作者: まいまいഊ
-青い海と白い雲は、ときに渦巻き-
97/100

96・封印のとき。

「邪悪なる因子の核に働きかけ……その時を止め、悠久の時の中」


 雪風の中でグイは、目を開きながら最後の一節を唱えた。

「封印という名の凍りついた記憶の世界へ」

 そして、グイは目を開き、闇蜥蜴と取り込まれたジョバリアを指さした。



 ――四つの炎は大きく螺旋を描き闇を包み込む。


 闇蜥蜴と接触した瞬間、身体中の皮膚に鳥肌が全開するような鋭い音が響き、その封印魔法の鋭い残像のみが、いつまでも宵闇の空間を駆け巡っていた。

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