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ヤミとカゲ  作者: まいまいഊ
-静寂の記憶は、ときに彷徨い-
55/100

54・埋もれた遺跡。

「ここに蜥蜴がいるらしいよ」

 グイは、町で仕入れた情報を元にこの遺跡までやってきた。

「あんまり大きくないッピ!」

 見えるのは、砂に埋もれた石つくりの小さな建築物だけである。


「大半が埋まっているらしいからね」

 今回訪れている遺跡は、地上にはほとんど残っていないのだ。月日がたつうちに土砂に埋もれてしまったらしい。しかし、その土砂で埋まったおかげで、風化することなく遺跡自体はそのままの形で保管されているのだ。

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