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ヤミとカゲ  作者: まいまいഊ
-降り注ぐ雨は、ときに厳しく-
33/100

32・ひとつめのガラクタ。

「危うく……闇蜥蜴の使者の手に渡るところであった……」

 どうやら魔物に「ガラクタ」を奪われて、壷に封印されていたらしい。

「お主は、これが欲しかったのだろう?」

 蒼蜥蜴は、魔物の消えた辺りから黒い角を拾い上げ、グイに手渡した。その「ガラクタ」は、まるで剣のように鋭い光をたたえていた。


 グイは蒼蜥蜴を見上げた。意を決し、この蒼蜥蜴に鱗を貰えないか交渉した。

 蒼蜥蜴は戸惑いながらも、腕の鱗を一枚グイに手渡した。

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