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ヤミとカゲ  作者: まいまいഊ
-降り注ぐ雨は、ときに厳しく-
27/100

26・青い鱗の壷を見つけた。

 遺跡に漂っていた不思議な気配は、この壷からのものだったのだろうか。

 この壷を調べれば何か蜥蜴の手がかりが見つかる可能性もあった。

 つい昨日まで儀式に使われていたようなどこもひび割れていない、新しい壷であった。


 しかし、しっかりと封印がなされている鱗の壷は、グイの力では紐一つ解くことは出来なかった。



「見ぃつけた」

 その言葉と共に、グイは我にかえった。

 グイは今置かれている危機的状況を、すっかり忘れていたのだ。

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