不安と和み
久々の更新ですみません・・・・。
なかなか、思うようにかけませんでした・・・。
「う゛~~~あぁ~あ・・・・・・・」
燵妃が行ってしまった後、残った珈琲に口をつけて、俺は、自分でもよく分からない奇声をあげていた。
机に突っ伏して、暫くそのままでいた。なんとなく身体がだるい。脱力しきっていた。燵妃との一件があったからだろうか。
がらん、がらがら・・・・
ベルがぶつかり合い、たてる音に飛び上がるようにして身を起こす。
客だ。
「いらっしゃいませ・・・・」
「おう!店長!来ちゃったよ~。とりあえずエスプレッソちょーだいっ」
いつもの常連さんだ。
「あぁ、いつもありがとうございます。とりあえずエスプレッソですね」
俺は何だかほっとして、脱力した笑顔を顔に浮かべた。
「なんだ。ふにゃふにゃした笑顔だな。店長らしくないよ~?何かあったのかい?」
この常連さん、意外と鋭い・・・。やっぱ、年よりは違うな・・・。っと。これは聞かなかった事にしろよ。まぁ、女性じゃないし、いいか。いいのかどうかはわからんが。
「いや、俺の友達が、久々に海外から帰ってきたんでけど・・・。何かとんでもない話を持って帰ってきやがって・・・。頭の中、混乱してますよ・・・」
俺は、珈琲が出来上がる間につまめるものを棚から探しながら、応えた。
「そっかそっか。若いのは忙しいんだね。ま、何か会ったら、おじさんを頼んなさい。ハハハハハ!」
「ありがとうございます。いつか俺が行き詰ったら、お願いしますよ」
店に響く大きく、豪快な笑い声を聞いてると、和む・・・・・。さっきの不安は何処へやら、って感じだな・・・・。
「あ、そうそう、店長。これから、町内の人、沢山来るよ」
「え?なんでまた・・・」
「だって今日、ケーキとか、安い日でしょ~?俺、そういうの見逃さないよ」
どうやら、いろんな人に声をかけてくれたらしい。この人は皆で騒ぐのが好きな人だからな。仕事が忙しくなるのは当たり前だが、俺としては結構嬉しい。賑やかなのは好きだし、店の利益も上がるしな。
「分かりました。今のうちに沢山作っておきますね」
ちなみに、俺は週一のペースでこの日を作っているのだが、実のことを言うと、この人が沢山人を連れてきてくれるからである。
ふと、珈琲メーカーを見ると、調度、珈琲が淹れ終ったところだった。
「お待たせしました。エスプレッソコーヒーです」
「はーい、ありがとー」
俺が、常連さんの目の前に珈琲を置くと、とても人懐こそうな笑顔を顔いっぱいに浮かべ、お礼を言ってくれた。
この人の笑顔って本当に人を和ませてくれるな・・・。だから、この人好きだ。あ、いや、別に変な意味ではなく。
「じゃ、俺、奥の方で仕度してるんで、何かあったら呼んでくださいね」
「うん。TVみてるから、大丈夫。皆来たら教えるよ」
「お願いします」
さて・・・ケーキケーキ・・・・・。
今日安いのは、確か・・・・。モンブランとミルフィーユだったか・・・。
でも、町内の人の中で一番人気高いの、シフォンケーキだからな・・・・。それも多めにつくっとこ。
「はーい!テンチョー!!!来たよ!町内会グループですよ――――!!」
「はいはい!団体様・・・・10名お通しします。どうぞ。・・・・なんちゃってね」
「ははははははははははは!!!」
俺のジョークに笑い声が響く。
はは。やっぱり、この町内の人、明るいな。ホント、日ごろの疲れもぶっ飛ぶわ。
この人数だと、なかなか宴会は終わらないもんな。奏馬が帰ってくるまで終わんないかも。
まぁ、仕事、手伝ってもらお。その為にあいつら雇ってんだしな。
やっとほのぼのとした話がかけました・・・。
こんな町内会だったら、面白そうですねー!ww