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共犯者

暫く更新してなくてすみません・・・

やっと三話目ができました!

第三話 共犯者


「おい、燵妃・・・俺、どうなるわけ」

堪えきれなくなって聞いてみた。

「あ?」

燵妃は、どうとしたこともないようにしれっと返してみせた。

「あ、じゃねぇよ。俺はどうなるんだよ」

「どうって?」

「だーかーら、俺、ここに居れるのかってこと。まぁ・・・日本国内には居れるとは思うけど・・・。お前の敵側からしてみれば、共犯者みたいな扱いになるんじゃねぇの?」

燵妃は暫く考え込んだように頭を掻いていたが、やがて静かに口を開いた。

「ん―――――・・・。大丈夫・・・だと思っとけ。俺らが・・・いや、俺が何とかするから。・・・俺のせいで創南が死んだなんてやりきれねぇから」

燵妃は、急に声色を低くした。その声に顔を上げると、燵妃は今までの笑顔は何処にいったか真面目な顔をしていた。

「燵妃・・・・」

俺は、その変わり様に、思わず燵妃の名を呼んでいた。

「心配すんなっ。大丈夫だからなっ」

燵妃は、振り返ると再び俺に笑顔をみせた。燵妃は、いつもは馬鹿なくせにこういうときになると、頼もしくなる。俺は、こういう燵妃に魅せられているのだろう。

「頼りにしてるぞ」

「ん・・・。まかせろや」

燵妃はそういうと襟の裏に隠してつけていたピンマイクらしきものを口元に当てる。

Hey, guys.(おい、お前たち) Do you hear(聞えてんな)? Does not the e(敵はいねぇな)nemy? Out here.(ここを出る) ・・・Gooodbye(別れの挨拶)? Already fini(もう済ませた) shed.Just you w(ちょっと待ってろ)ait.Going fro(すぐ行くから)m right.」

燵妃は英語でひとしきり喋った後、俺のほうに向き直った。

「悪ぃな。挨拶したかっただけなんだけど、不安にさせちまってさ。・・・うん。大丈夫だから。絶対、絶対守るからな!!」

俺の前に、拳を突きつけて燵妃はにぃっと笑ってみせた。

心の中はどんなに不安なことか。きっと、俺のこと気遣ってくれているのだろう。

「無理すんなよ。そんなに、気負いすることないから。俺も俺でできること、探してみるから。お前が責任感じるようなこと、無いようにするから」

俺も、燵妃に向けて、拳を突き出した。

「・・・約束っ」

声を揃えてそういうとコツン、と互いの拳をぶつけあった。


「・・・っても、絶対守らなくてもいいからな」

「は?」

「・・・だから、いつまでもお前に守られてるわけじゃないから絶対、なんて自分自身に重圧(プレッシャー)かけることないからなって言ってんだよ」

俺は、少し皮肉っぽく言ってから、燵妃を小突く。

「だーいじょうぶ。創南も頑張ってくれるみたいだしぃ~」

燵妃は頭の後ろで手を組んで、俺に背を向けると、空を仰ぎながらそう言った。

その手は微かに震えていた。敢えて言う事はしなかったが。

「まぁ・・・俺もお前も頑張れってことで」

「そうだな・・・・そろそろ行けよ。仲間が待ってんだろ」

「あぁ、じゃな。達者で」

燵妃は肩越しに振り返ると、子供のような無邪気さで笑った。

「お前も・・・・・」

俺も、燵妃に向けて、笑う。

仲間の許へ走っていく、燵妃の背中が逞しくみえた。

「俺も・・・・頑張るから・・・・・・・・・」

小さく呟く。それは、燵妃に向けたものでもあり、俺自身の覚悟を決めるための言葉でもあった。


少し、短いですが・・・。すみません・・・。

これからも頑張るので、何卒よろしくお願いします。

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