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逃亡者?

あけましておめでとうございます!

2011年もバリバリ書いていくつもりですので

よろしくお願いします!


「よっ。久しいな、創南」

赤とも茶色ともとれる少し長めの髪を揺らして男は俺に笑いかけた。

こいつは翔那(しょうな) 燵妃(たつき)。俺の高校のときからのダチ。燵妃は、三年前に海外旅行に行ったときに拉致られ、それ以降は連絡が取れずにいた。

「燵妃・・・お前、何時戻ってきたんだ?」

久々の再会の感動もよそに、俺はただ呆然と目の前の姿を見ていた。

「ん?たった今だけど。帰ってきて一番にお前に会いたくてさ~」

照れくさそうに頭を掻く燵妃に、俺はふと笑みをこぼした。

「良かった・・・無事で、本当・・・」

「なんだよ、寂しかったか~?いい大人のくせして」

燵妃がおどけた調子で俺の頬をつつく。

「ばぁか。誰がてめぇなんか」

「つれねぇなあ・・・久々に会ったってのに」

俺が燵妃の図星の言葉に戸惑い、煩わしそうにその手を払うと、燵妃は少し寂しそうに顔を歪めた。

「・・・・まぁ、折角来たしな。上がれよ、開店したし。・・・珈琲でも飲んでけ」

「いただくとすっかな」


「―――――――で?今まで何してたわけだよ」

テーブルに俺と、燵妃のぶんの珈琲を置いて、席に着きながら話を切り出した。

「何って・・・拉致られてたけど」

「もう、帰っていいですよってか」

「まあ」

何だ、曖昧な返事だな。・・・というよりも気になることがある。

「お前が、他の人と拉致られたっつーニュースは見た。・・・けど、その拉致された人らが解放されたなんてニュースは見てねぇぞ」

燵妃が眼を細めて、テーブルに頬杖をついた。その表情は、少し苛立っているようにも見えなくもなかった。

「お前・・・何をした?何故、ここにいる?」

「何って・・・・脱走」

「だッ・・・・!?」

俺は、思わず立ち上がってしまった。衝撃で倒れた椅子が、ガタン、と大きな音を店内に響かせた。

「まさか…!お前、だって相手は軍隊だぞ!?ましてや、拉致してたやつに逃げられるみたいな失態を晒すうえに、軍の機密情報を漏らされるかもなんて考えてたら…」

「いや~あっさりしたもんだったよ」

慌てる俺の言葉を遮って燵妃は口元で笑った。

「隙みて、ほいっで終わったもんな」

「え…」

「まぁ、銃奪って、数十人は殺っちゃったけどな」

人の心配をよそにケラケラと笑ってみせるこいつはある意味で凄いと思う。

なんだかんだ言ってもこいつのバカさ加減に救われている事もあるかもしれないな。本人は言わないが。絶対。

「でも」

一度、珈琲に口をつけて、一呼吸おく。その間の沈黙が息苦しく感じたのは、気のせいだろうか。

「流石に情報持って来ちゃったのはヤバかったみたいだわ」

「は・・・?」

「いや~、見せしめに拉致った奴に逃げられるっつーバカすぎるミスは黙っときゃ、知られねぇけど、情報を他国の奴に盗まれましたなんて言ったら、世界中に馬鹿にされるぜ。だから向こうも躍起になって俺を殺そうとしてるわけ」

「も・・・もしかして、そのキャリーバッグの中身はその情報だったりするわけか?

俺は、あまりの事に顔の筋肉を引き攣らせながら、燵妃の横にある二つのキャリーバッグを指差した。

「あ、そうそう。一個は旅行の道具入ってるやつ。もう一個は旅行の道具にまぎれて情報入ってるやつな」

何も気にしていないというように満面の笑みで応えて見せる燵妃。俺はそれどころじゃ無いのだが。

「・・・ば・・・馬鹿かお前は―――――――――!!!!何も俺が言った矢先にそんな事言わなくてもいいだろうが!!」

完全にテンパった俺。一人で絶叫していると、窓の外に見知らぬ男たちがいることに気がついた。

「・・・・・・・・・・・おい、燵妃。あいつら・・・なんか、こっちの様子伺ってるように見えなくも無いが」

「ん?あぁ、あれ?仕事仲間兼ボディーガードだから大丈夫」

「・・・・・そ」

そういえばこいつも軍に所属してたっけな・・・。確か工作員(エージェント)・・・だっけ?それならそういうののエキスパートか。俺が口出して分かるわけ無いな。ここは流れにまかせてみるしかないな。あ~もう、どうにでもなれっ。


久々の更新ですね。

それなのにまだ二話目とは・・・すみません。

これからも頑張りますので、よろしくお願いします。

コメントも是非書いてくださいね!

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