特性要因図(剛田式・魚の骨)の心得
塾生の皆さん。
改善活動を学ぶうえで、
避けて通れない道具があります。
それが 特性要因図(魚の骨) です。
多くの現場では、この図が
「犯人探しの道具」として誤解されています。
しかし本来の目的は違います。
重要なのは、
なぜその不良が起きる構造になっているのか
を理解することです。
今回は、その特性要因図を
剛田課長の実例を使って考えてみましょう。
題材は少々特殊ですが、
考え方はすべて本物です。
それでは講義を始めます。
塾生の皆さん。
ここで少し、特性要因図の本当の使い方について整理しておきましょう。
この図の目的は
犯人探しではありません。
現場ではよく、
「誰のミスか」
という話になりがちです。
しかし品質管理では、
それはほとんど意味を持ちません。
重要なのは
なぜ不良が起きる構造になっているのか
を理解することです。
特性要因図は、その構造を
言葉の補助線で見える化する道具です。
では、先ほど町田さんと作った図を例に説明します。
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1 魚の頭(特性)
まず右端、魚の頭に書くのは
実際に起きている困りごと
です。
今回は
「若手女子からの低評価」
となります。
ここで重要なのは、
感情ではなく事実を書くことです。
例えば
「なんとなくモテない」
ではなく
評価が低い
と書きます。
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2 大骨(4M)
次に、大きな骨を伸ばします。
これは要因を整理するための
棚のようなものです。
品質管理では一般的に
4Mを使います。
•人(Man)
•設備(Machine)
•材料(Material)
•方法(Method)
今回の例で整理するとこうなります。
人(Man)
剛田課長の
・見栄
・過去の成功体験への執着
などです。
設備(Machine)
これはもう明確です。
毛根ライン
です。
経年劣化が進んでいます。
材料(Material)
・細くなった毛髪
・脂分の多い頭皮
などが該当します。
方法(Method)
そして今回、最も重要なのがここです。
バーコード工法
昭和から続く
伝統的な隠蔽技術ですね。
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3 中骨・小骨
ここからが特性要因図の本番です。
大骨からさらに枝を伸ばし、
なぜ?
さらにそれはなぜ?
と掘り下げていきます。
例えば方法の骨から考えてみましょう。
なぜバーコードにするのか。
→ 更地を隠したいから
なぜ隠したいのか。
→ 更地が恥ずかしいから
では、なぜ恥ずかしいのか。
→
若い頃の自分とのギャップを受け入れていないから
ここまで来ると、
単なる髪型の問題ではなく
価値観の問題が見えてきます。
このように、
特性要因図は
心理的な真因まで辿り着くことができます。
これが、剛田式の特徴です。
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指導員からの是正指示
さて塾生の皆さん。
ここまで来ると
もう答えは見えています。
町田さんが作った図には
すでに真因が書かれています。
それは
Method
つまり
やり方
です。
今のやり方が
今の時代に合っていない。
それが今回の不良の本質です。
この場合、改善の選択肢は
それほど多くありません。
工程の全面見直し
です。
不良品を無理に修繕して出荷し続けるコスト
(毎朝のセット時間と、ミサキさんに笑われる精神的摩耗)は
すでに経営を圧迫しています。
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さて塾生の皆さん。
ここで次の講義テーマを考えてみましょう。
剛田式改善として、次に学ぶべきなのはどれでしょうか。
1
歩留まり(残存数)の概念を捨てる
数ではなく、残ったリソースの
質をどう高めるか。
2
全廃(全剃り)の経済学
不良ラインを閉鎖したときに生まれる
圧倒的な心の余力について。
3
田辺くんへの水平展開
今回の解析結果を、若手の
予防保全にどう活かすか。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
特性要因図は、
品質管理の中でも非常に強力な道具です。
ただし、図を描くだけでは意味がありません。
重要なのは、
そこから真因を読み取ること
です。
さて、塾生の皆さん。
今回の剛田式特性要因図から見える
本当の問題はどこにあったでしょうか。
方法なのか。
設備なのか。
それとも別の要因なのか。
もしよろしければ、
皆さんの考えを感想で聞かせてください。
現場の声は、
いつも良い改善のヒントになります。




