剛田メソッド①:テーマ選定と現地現物
改善の世界には、いくつかの基本原則があります。
その中でも、最も重要な考え方の一つが
三現主義です。
三現主義とは、
•現場
•現物
•現実
この三つを大切にする姿勢を指します。
問題が起きたとき、
机の上の議論だけで結論を出してはいけません。
実際の現場に行き、
実際の物を見て、
実際に起きている事実を確認する。
そこからすべての改善は始まります。
さて。
本作の主人公である品質保証課長・剛田も、
この三現主義を大切にしている人物です。
ただし今回、彼が向き合うことになった「現物」は、
いつもの製品ではありません。
自分の頭頂部です。
三現主義に基づき、
彼は鏡の前に立ち、
正面・側面・俯瞰の三方向から現物確認を行いました。
そしてそこで、
ある重大な事実に気づくことになります。
それでは、
剛田課長による改善活動の記録を見ていきましょう。
ここで、改善という言葉について、少し誤解を解いておきましょう。
剛田式改善というと、よく
「乾いた雑巾をさらに絞る」
という言葉で説明されることがあります。
しかし、これは改善の本質を誤解した表現です。
改善とは、人を追い込むことではありません。
また、精神論でもありません。
改善とは、
問題を正しく見ること
から始まります。
そのために重要なのが、
剛田生産方式でも繰り返し語られている考え方、
現地現物
です。
机の上の議論ではなく、
実際の現場に行き、
実際の物を見て、
事実を確認する。
この姿勢こそが、すべての出発点になります。
さて。
今回の剛田課長のケースを見てみましょう。
課長はまずデータを分析しました。
統計的にも、
毛髪量と女性との会話時間には明確な負の相関
があることが確認されています。
しかし、ここで満足してはいけません。
データはあくまでヒントです。
本当の改善は、
現地現物
から始まります。
そこで剛田課長は、ある朝、
鏡の前に立ちました。
そして、自らの頭頂部を
正面・側面・俯瞰の三方向から確認しました。
品質保証の世界では、
これを
現物確認
と呼びます。
その結果、課長は重要な事実に気づきました。
問題は、努力不足ではありません。
問題は、
毛根工程の構造的不良
だったのです。
このように、改善とは
人を責めることではありません。
工程を正しく理解すること
なのです。
もっとも、今回の工程の場合、
改善の難易度は
やや高いようですが。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
品質管理の世界では、
改善は一人で完結するものではありません。
現場では、
別の視点や率直な意見が
思いがけない気づきを生むことがあります。
そこで、もしよろしければ
読者の皆さまのご意見を聞かせていただけると嬉しいです。
剛田課長の今回の改善活動は、
•妥当なアプローチだったのか
•そもそも問題設定が間違っていたのか
•あるいは別の改善案が存在するのか
現場の率直な感想を、
ぜひコメントで教えていただければ幸いです。
品質の世界では、
現場の声ほど価値のあるデータはありません。
皆さまの監査報告を、
静かにお待ちしております。




