荒行
神が涙する物語の1頁1頁が、地球の1日のサイクルだと気づいた行者は、悟りを得る激しい修行の最中、命を落とした(死するまで煩悩消えず。)
そこで、煩悩が全く消えた状態で湧く知恵の発生源を特定するため、理系行者は思想ゼロのクローンに荒業を積ませた。
5年後、クローンは世界平和思想を説き、プロセスなき涙を流した。
この世にたったひとつだけ科学で説明できない事象があると知った理系行者は、最後の人類としてその人生を全うした。
遺書に「クローンが人類にとって替わる日、この世の不幸は消えた」と残し。