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吸血鬼少女たちの最期の戦場  作者: 兎乃鬼ぃちゃん
第一章 排除篇
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これが本当の高校生活

 はぁ・・・、と息を吐く。

 学校が始まり、授業を受けなくではならない日が4月9日月曜日、つまり今日なのだということを思うと先が長いなと感じてしまう。というかもう授業始まっているのだが。

 休み明けの授業はキツイ。初めの授業は、ほとんどが中学の復習とか簡単なものをするわけだが、しかし、おい待て待て、お前ら五月蠅いぞ!?何か授業を受けている感じがしないのだ。

 俺が受けた此の学校は、総合高校でまあ、なんだちょいと荒れているらしいという話を聞いたんが、此れは荒れているんじゃなくて、只単に五月蠅いだけなのではないだろうか。いや、待て。俺等はまだ入学したばかりだ。ということは、だ。2、3年は荒れているのか?

 窓の外を見る。

 俺の席は窓側の後ろから2番目の位置に有る。此処はいいぞ。どうやら出席番号順ではないらしく、羽鳥椰がくじ引きで決めたのこと。やったね。有難う!羽場椰。

 さて、今の現状に戻ろう。

 今は、国語総合の授業を受けている。何でかな、国語じゃなく国語総合(以下国総)にしたのは。まあ、知る余地もないが。というかそんなの気にも止めないから考えもせん。

 国総では、何か知らない人の、んと・・・何とかプラネット・・・的なものをしている。詳しくは省くが、まあ、何というか面倒くさそうだ。


「其れじゃあ、柴田、三行目の文読んでくれ」


 国総の男教師の鏡久史は、柴田という俺の知らない奴を名指しした。

 柴田は、茶髪で何というかヤ◯キー的な奴に近そうだ。

 と思ったら、そうでもないらしい。


「は、はい・・・・・・」


 柴田は、そう、弱々しい声を出した。

 ・・・誰?なんだよこいつ。知らなくて当然なのだが。何というか、ね。◯ンキーじゃなかったんだな・・・。その髪、地毛なのか?

 とまあ、色々な事があり、どうでもいい時間が過ぎていく。まったく高校生活というのは、中学と違って肩が重い。




 時間はいつの間にか過ぎ、昼休みになった。


「おい、お前ら!なにする?」

「おー、これこれ!このYouToboが面白くてさー」


 さてさて飯を食べようかなと弁当を出しているとそんな声が聞こえてきた。

 うるせーよ!中学生か!いや、中学生以下だな!授業中にスマホいじるわ、くっちゃべるわ、常識が彼等には無いのだろうか。

 と思っていると。


「ねえ、かすみん」


 突然・・・聞きたくない名前が聞こえてきた。


「あのなぁ、鶴さんや。俺の名前は、かすみんではないとあれほど言ったのだが」

「えー?でも、むっっっっかし言ってたよ?別にいいって」

「でたらめ言うな!」

「ばれた?」

「嘘なのかよ!」


 彼女の名前は上平鶴乃。まあ、何だ、幼馴染みっていうやつだ。保育園、小学校、中学校と一緒でなんとなんと高校まで一緒だとは!しかもクラスまで一緒って、なんなのこいつ。


「まあまあ。其れよりご飯食べよっ、かすみん」

「あのなあ、俺には、橘霞という女子みたいな名前があるわけなのだが」


 そう俺の名前は橘霞。・・・男だ。間違えても女とは思うな。俺傷つくぞ。


「むー、いいじゃないの。別に減るもんでもないでしょ」

「減るよ!?」

「何がさ?」

「精神がだよ!!」


 まったく、俺を誰だと思ってンだよ。

 そう小声で言った。本当に他の人に聞こえないレベルで。


「え?人間じゃないの?」


 おいおい、何で聞こえているんですか。


「え?だってバリバリ聞こえたんだけど・・・」


 な に ?

 聞こえてたんなら、そりゃ判るわな!いや、聞こえないように言ったんだが。地獄耳か!


「というか、素で返したなおい」


 まあ、いいけど。どちらにしろ、つっこんでしまうからな。


「とりあえず、飯食べるか・・・そういえば、鳴海は?」


 説明しよう!鳴海とは。俺の友人・阿木山鳴海である。あいつを含め、鶴乃と俺の三人は幼馴染みなのだ。因みに鳴海とも同じクラスなのだが・・・。


「んとねー屋上にいるよ」


 屋上?何故だ。というか出ていったの気づかなかったぞ?あいつ、超能力使えたっけ?・・・そんなわけないが。


「んー?えっとねー、三人で屋上行って食べようかなーって」

「いや、初耳だよ!?」


 何時そんな話になったんだよ。


「んー、意図的に言ってなかったからねー」


 意図的!?今、意図的にって言いましたよね!?何、俺に恨みでもあんのか!?ないよな!?ないといってくれー!


「というわけでレッツゴー!なのだ!」


 お前キャラかぶってるぞ。言わないけど。誰とかぶっているかは言わないけれど!

 鶴乃は、俺の弁当をかっさらって教室をダッシュで出ていった。

 おー、蹴った地面から煙が・・・ってそうじゃない。 

 お、おーい。俺の弁当持ってくなよ・・・。

 俺は、鶴乃を追い掛け━━られなかった。

 あっれー?おっかしいなー。見当たらないよー?何処に行ったんだよ、ほんとによー。


「ってか、俺、屋上の行き方知らないんだが」


 どうしろと?

 俺はとりあえず、歩く事にした。



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