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私と彼女の365日。  作者: 徠夢
5月
3/3

5月3日

※ここの学校は、1年生が入る直前に3年生が引退しています。

 今日の朝練から、少しずつ走り込みをはじめるそうだ。

 といっても、うちの部活の走り込みはかなりきついので、1年生と2年生は別メニューをするそうだが。


 この走り込みには、ちょくちょく休憩が入る。そこで杏に情報収集をすることにした。  

「杏ー、杏って彩音ちゃんと仲良いの?」

「んー!まーそこそこ?急にどーしたの!?」

 相変わらず杏はうるさい。たぶん、!の数が凄く多いのだと思う。

「優奈ちゃんとはそこそこ仲良くなれたから、彩音ちゃんのことも知りたいと思って。」

 とりあえず、てきとーに嘘をついた。

「んーとね、小学校の頃、バスケやってたって!どーりで見たことあると思った!」

 うん、知ってる。てか杏、会ったことあったのか。相変わらず、ずるいやつめ。

 

 そのあとも、杏の話を聞いていたが、なんと、持っている情報はこれだけだった。

 優奈ちゃんにいろいろ聞いた方が、手っ取り早いかもしれない。



「りら、杏、おはよーっ!」

 この女子力溢れる女の子は、霧島詩。私たちと同じ2-Aで、バド部の子。

 教室では、私、杏、詩の3人で、わりと一緒に行動している。

「おはよー!!」

「おはよー。」

 私と杏も挨拶をかえす。

 今は朝練が終わって、教室で着替えているところだ。

「今日も朝練、きつそうだったねー。」

「ほんとほんと!朝ごはん出てくるかと思った!!」

「お疲れ様ー。」

 と言いつつ汗拭きシートを渡してくれる。ほんと女子力と優しさの塊だ。



 午後練の時間になった。

 今日は種目別の練習のようだ。そこで私は、優奈ちゃんに彩音ちゃんのことをいろいろ聞くことにした。

「えー、彩音のことですかー?えーっと、彩音とはあんまり関わらないほーがいーとおもいますよー。」

 え、どういうことだ?

「彩音ってー、結構自己主張激しいしー、かなり嫉妬深いんですよー。」

 優奈ちゃんは彩音ちゃんと仲良いポジションだと思っていたのだが...

「嫌いなの?」

「あんまり好きではないですー。」

 じゃあ、今まで見てきた仲の良さはいったい...

「そーなんだ。私には凄く仲良く見えた気がした。」

「あー、一応幼なじみなんでー。そんなに彩音のこと気に入りましたー?」

 あ、やべ。

「いや、優奈ちゃんとは結構仲良くなったし、彩音ちゃんとも仲良くなりたいなーって思って。」

「そーですかー。私と仲良くなったのでこれでいーんじゃないですかー。」

「あははー。」

 笑ってごまかす。


 さて、どうしたものか。これはだいぶ予想と違う。こうなったら直接聞くしかないかもしれない。




  5月3日

・杏から情報収集、結果はなし。 

・優奈ちゃんは彩音ちゃんのこと嫌ってるっぽい。

 

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