5月1日
私の名前は葉月りら。14歳の中学二年生。部活は陸上部に所属している。
突然だが、私は今、恋に落ちた。
「りーらっ!大丈夫?ぼーっとして。次、りらの番だよ!」
この空気の読めないやつは霜咲杏。同じ2年で幼なじみ。
こいつのことはどーでもいいとして、今は新入部員達との自己紹介の最中だった。
「2-Aの葉月りらです、よろしく。」
自分の自己紹介は手短に済ませ、彼女の自己紹介の番を待った。
「1年の追星彩音です。あ、えっと、1-Aです。よろしくお願いします!」
可愛い。尊い。彩音ちゃんか、名前。
彩音ちゃん、あやねちゃん、あやね...。うん、可愛い。
一目見て、顔がすっごく可愛いと思った。そしたら声も可愛いかった。名前も可愛かった。
あー、もう、どうしよう。これ明日から部活来れるかなってくらい、私の中に変化をもたらす出会いだった。
それまでの私は、すごくつまらない存在だった。いつも同じ時間に起きて、部活に出て、授業受けて、また部活に出て、帰って寝る。とても世界が色褪せて見えてた。よく杏も一緒に居てくれてたな、ってくらい。
そんな私に、彩音ちゃんは色を与えてくれた。
そう、多分、一目惚れとか言うやつ。
5月1日 月曜日
・陸上部に新入部員が入ってきた。
・彩音ちゃんまじ可愛い。