報告会と後悔
四人は宿屋に戻ってきてすぐに報告会を始めた。
「まずは俺達だな。
ドワーフに会ってきた。
聞いてた通り小柄で細くて鍛冶士とは思えない姿だったが、情熱と拘りは本物だったな」
「おかげでいい武器も入手できた。
これでもっと戦えるぜ!」
「ね?言ってた通りでしょ?
それにしてもこの武器・・・凄まじい物ね」
「これならあのキメラも簡単だったかも」
それは言うな・・・もう終わったんだから。
「武器のエンチャントをするために早めに戻ってきたからあまり情報は集まってない。
すまないが、二人の集めた情報が頼りだ」
「任せて、私達が集めた情報を話すわね」
ミーシャは街の酒場で聞いたこの国と他の国の情報を話した。
「なるほどね・・・次の国から安全な旅はないと思っていた方がいいね」
「ええ、それと帰ってくる時に謎の集団から目をつけられていたわ。
敵意はなかったけど、それなりの数だったわね」
謎の集団か・・・調べてみる可能性はあるな。
「というかグレッシュ王国の時にもつけられてなかったか?
なんで俺達はいつも尾行されるんだよ」
「日頃の行いってか?」
「こっちは大真面目だし、まだ何もやってないよ・・・」
来て早々厄介ごとはごめんだ。
「そうなるとこの国を早めに出る必要があるかもしれんな。
できれば観光もしたかったが、この状況なら仕方ない」
「観光・・・もっと見たかった」
リアが少しがっかりしたような感じだった。
「尾行さえなければいいんだがな。
常に付き纏われなくなればみんなで観光とかしたいな」
「じゃあ明日はその集団を調べるか。
リアと一緒に国を見てまわりたいからな」
俊也も調査にはノリノリである。
「わかった。
じゃあ明日はその集団の調査だ。
もしかしたら戦闘になる可能性もあるから油断はしないように」
その日の報告会は終わった。
俺達は夕食と風呂を終えて部屋でゆっくりしていた。
「やはり部屋の改造はしていて正解だな。
バリアも張ってるから襲撃の心配もないし」
「そうだな、この国に滞在している間は思う存分使わせてもらおう」
そういう話をしながらその日は休んだ。
その夜、俺は眠っていると、なんだか暖かくて柔らかい感触に目を覚ました。
目を開けると、隣にミーシャが眠っていた。
「ミーシャ・・・?」
俺が小さく声をかけると、ミーシャは薄らと目を開くと俺の顔を見ていた。
「ごめんなさい、どうしても一緒に寝たくて」
「一声かけてもらえばいつでも一緒に寝るのに」
「実は今日の朝のこと・・・知ってるのよ。
二人とも、戦ったんでしょ?」
「・・・ああ」
「私のワガママのせいよね?私が何も言わなければそんなこと起きなかったよね?二人が傷ついたのも私の・・・ん!」
俺はとっさに口付けをした。
もうこれ以上言わせたくない。
「・・・ふぅ、ミーシャ、一つ勘違いしている」
「かん・・・ちがい・・・?」
「朝の喧嘩は俺達が決めたこと。
ミーシャのせいじゃなくて俺達が自分達の意思で戦ったんだよ」
「じゃあ・・・どうなったの?」
「引き分けだったよ。
同じ能力だし、双子だから考えてることも似てるからね。
だから戻る方法を探しつつ、なるべく二人と長くいることになったよ」
「そう・・・なんだ。
でもいつ帰れるかわからないんでしょ?
その前にいつか旅の途中で死んじゃう可能性もあるんでしょ?」
「いつ帰れるかはわからない。
旅先でやられちゃう可能性もあるね。
でも大丈夫、対策は考えてるから」
「対策?」
「ああ、あのドワーフの人にお願いすればもしかしたらね・・・明日一緒に行ってみようか」
「うん!」
そして二人は朝まで共に眠るのであった。




