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唯一の手がかり

情報収集のため、メイドとして城に潜入したミーシャとリアは王子の世話係として配属された。


「ルギナ様、お茶をご用意しました」


「ありがとう。

ここにお願いしていいかな?」


「かしこまりました」


基本的に仕事は交互に行うようにしていた。


一人が集中してやると、手持ち無沙汰で正直やることがない。


そこで、交互にすることで負担や暇な時間を減らそうと考えたのだ。


「ねえねえ、二人は姉妹なの?少し似ているね」


「はい、私達は姉妹ですね。

私が姉となります」


それは偽る必要はないからね。


「へぇ〜いいな〜。

僕なんか一人っ子だから家族は父上と母上だけだからなぁ」


そうだった・・・今は一人息子ってことになるんだよね。


「その・・・寂しいとか思うことはありますか?」


「んー、大丈夫!

他にもメイドのみんなや料理人とかたくさんの人がいるから!」


本当に良い子ね・・・なぜあんなことになってたんだろう。


「ルギナ様、次は剣の練習のお時間です」


リアはメイド長から渡されていたスケジュール表を見ながら言ってきた。


「あ!もうそんな時間!

じゃあ行ってくるね」


「「いってらっしゃいませ」」


ルギナは剣の練習をするために部屋を出て行った。


「・・・さて、今のうちに調べてしまいましょう」


「そうね。

さっきから何か嫌な魔力を感じてたから」


リアは部屋に入った時から感じていた不穏な魔力を探す機会を伺っていた。


ちょうど今なら調べる時間はある。


「この感じだと・・・あの机よね?」


「うん、引き出しの中が気になる」


机の引き出しを開けてみたが、何も入ってなかった。


だが、確かに闇の魔力が若干残っている。


「これは・・・感じたことのない魔力ね」


「としに教えてもらった闇の魔法に少し似ている。

恐らくそういった魔法に長けている者の仕業かも」


闇魔法、使用者はほとんどが魔族であり、普通の魔法使いが使えるような代物ではない。


もし王子の乗っ取りが魔族によるものなら・・・


「今得られそうな情報はこれだけね。

城の人達からもいろいろ聞いてみましょう」


「二手に分かれて行動しよう。

お姉ちゃんは他のメイドに、私は騎士に聞いてくる」


「わかったわ」


二人はそれぞれに別れて聞き込みを行った。


そこからの情報はあまり集まらなかったが、その1日は仕事だけして帰ることになった。


「また明日よろしく頼むよ。

今日はルギナ様も新しい世話係に嬉しそうだったからね」


「お気に召したようで何よりでございます。

では、また明日よろしくお願いします」


二人は城を後にして宿屋に戻った。


「結局有力な情報はあまり手に入らなかったわね」


「でもあの机の闇魔法を知れたのは大きい。

早くかずととしに伝えなきゃ」


「そうね、ちょうど二人も宿に戻ってるみたいだし、私達も戻りましょう」


「うん」


早速合流して情報共有ね。


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