潜入
もっと見応えのある小説にしたいです
その夜、俺達は潜入用の衣装を身につけて城に向かった。
貴族の屋敷に侵入した時と同じように【隠密】を発動しようとしたが・・・
「そういえばリアは【隠密】のスキルがないよね?
どうするの?」
「私は〈インビジブル〉の魔法で姿を消せるから大丈夫」
便利な魔法だな、悪用は厳禁だ。
城の壁を飛び越えると、見事な庭が続いており、中央の噴水も素晴らしい設計だった。
今は夜だから月明かりで美しく照らされている。
「幻想的な世界だ・・・おっと、見惚れてる暇はない。
どこかに入れそうな場所はっと」
ほとんどの窓は閉まっており、侵入できそうな場所はない。
「かず、あそこ」
ミーシャは城の右側のドアを指差した。
そこは食堂の裏口のようで、少し開いていた。
「あそこから侵入しよう。
スキルや魔法があるからって油断しないように」
全員でドアの前に移動し、近くに誰もいないことを確認して入った。
食堂には食器などを洗ってるコックさんが数人働いていた。
お疲れ様です、と心で労いながら食堂を抜けて城のエントランスに向かった。
「思ったより警備は少ないな」
「見回り程度しかいないようだ。
夜だからそうなのかもな」
襲撃者でも来たらどうするんかね?
そんなことを思っていると、少し先の廊下でドアが静かに開いた。
俺達は素早く物陰に隠れた。
ドアから現れたのはこの国の宰相でもあるカルベルだった。
「はて、何か気配を感じたが気のせいだったようだ。
それよりも・・・」
また部屋に入っていった。
気になるな・・・スキル【盗聴】で聞いてみるか。
スキルを発動させ、カルベルの会話を盗み聞きしてみる。
「ふむ、トニーとバルマは失敗したか。
それにコマボの暗殺にも失敗か。
なぜこうも上手くいかないのか」
まさか、あの男も?
「邪魔が入ってしまったが、計画に変更はない。
他にも使える貴族はいるのだ。
人質でも取れば従うだろう」
なるほどね・・・この男も関与していたのか。
そうなるとこいつも対処しないといけないが、どうするか?
「奴もこの事件に関わってるな。
どうしたらいいと思う?」
「許せんが、今は捕えても証拠がない。
俺達の持ってる証拠の中にあいつに関わるものはなかったからな」
「もしかしたら・・・王様が今回の事件についてあまり詳しくないのは、あいつのせいじゃない?」
「合ってると思う。
どんな詳細な報告も、捻じ曲げて報告できる立場にあるみたいだし」
こいつが余計なことをしたせいで王様も正確な情報が手に入らなかったんだろう。
今回の引き渡しの後に詳しく調べてみよう。
物語はいつでも急展開!




