情報収集
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俺達は宿屋にたどり着いた。
「いらっしゃいませ!トント亭にようこそ!」
奥のカウンターから元気な声で挨拶する女の人がいた。
「四人で泊まれる部屋はあるか?」
「ごめんなさい、ここは二人部屋しかないの。
それ以上はお断りしているわ」
「じゃあそれでいいよ」
「一泊150Gになるよ。
四人だから600Gだね」
「とりあえず一週間分の金額を払うよ」
料金を支払った俺達は部屋の前に来た。
「部屋の振り分けは俺と俊也、ミーシャとリアでいいか?」
「私はかずと」「私はとしと」
え?いや、男女相部屋はさすがに・・・今更か。
とりあえず俺達は部屋割りを決めてその日は休むことにした。
明日は町で情報収集だ。
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次の日、町で情報を集めるために俺達は二人組で行動することにした。
ギルドの査定はまだ終わっておらず、夕方に行くことにした。
メンバーはいつも通りだ。
集めたい情報はいくつかある。
1.この王都の貴族や王族の情報
2.町の交流や名産品など
3.他の3つの国の情報
こんな感じだ。
正直ここで帰れる方法があるとは思っていない。
エルフの集落でも手に入らなかった情報だ。
人間の国なら尚更期待はできないだろう。
それは一旦後回しにして、1番気になってるのは奴隷制度が裏で行われていることだ。
恐らくこのことを知ってる人はいない。
貴族間でのみ行われているこの売買が表に出ることはないだろう。
「それじゃああの男が言っていた三人の貴族のことを調べるのね?」
「ああ、簡単にはしっぽを掴ませてもらえないだろうし、貴族というなら平民の人達なら多少は知っているだろう。
少なくとも表向きの顔はいいように見せてるはずだから」
早速情報を集めよう。
この町なら・・・あの場所があるだろう。
俺達は酒場に向かった。
冒険者や労働者が集まるうってつけの場所だ。
朝からというのに酒場はたくさんの人が行き来していた。
これなら情報も集まるだろう・・・。
俺とミーシャはフードを被ってカウンター席に座った。
俺はともかく、ミーシャはエルフだ。
町に入ってからは他の種族をほとんど見ることはなかった。
あまり外部との交流が盛んではないのだろうか?
それはそうと、カウンターにいる男性に話しかけてみた。
「すまないが一杯もらえるか?
他にもいくつか質問したいことがあるんだが」
「何がいい?
1番のおすすめはビルムだ」
ビルムというのは簡単にいえばビールだ。
だが俺自身は酒が飲めん・・・体質だからね。
「できればお酒じゃないのがいいな。
酔わないものはあるか?」
「それならアプリルで作った飲み物はどうだ?
これなら飲めるだろう」
アプリルというのはりんごに似た果実で柔らかい実が特徴だ。
よくジュースにも使われている。
「ならそれを2つ頼む」
「あいよ。
それで、質問っていうのは?」
「この町の貴族や王族のことを聞かせてほしい。
町に来たのは最近のことで、あまり詳しくなくてね。
ただの好奇心だ」
「ふーん、それなら教えてやるよ」
男性は貴族や王族のことを語り出した。
「この国を治めているのはアルブランド王家だ。
代々1000年以上続いている家系で今の王は104代目だな。
他にも子供がいてまだ10歳の男の子だ。
だが頭もよくて勉強熱心らしいぞ」
ふむ、王族はかなりの歴史を持っているようだ。
変なことして目をつけられたら面倒だ。
なるべく関わらないようにしよう。




