謎の品薄
俺達5人は手分けして町の人達に聞き込みを行った。
最初はセイレーンの涙を売ってる店がないか、品薄になったのはいつからか、といったことを聞いて回った。
数時間して町の中央に集まった俺達は早速情報共有を始めた。
「まず、売ってる店はどこにもなかった。
そして品薄になったのは1ヶ月ほど前…ちょうど王国で船の話が出たタイミングと同じだ」
「つまり、誰かが意図的に品薄にしたと?」
「ああ、俺はそう睨んでいる。
じゃないと前もって買い占めとかしたら目立つしな。
予め供給ラインを止めてしまえば必然的に品薄になるのが市場の特徴の1つだ。
問題は誰が、何のためにこんなことをしたかだな」
「価格を聞いてみたが、子供の小遣いでも買えるような金額だ。
そんなものを止めたところでメリットが少ないと思うが…」
「もしかして私達の足止めが目的とか?
明らかにタイミングがおかしいもの」
「お姉ちゃんの意見が可能性が高いかも。
今までこんなことはなかったってみんな言ってたし」
うーん、何かの力が働いてるのは間違い無さそうだが、情報が少なすぎる。
「次に入荷するのはいつになるか店の人も分からないらしい。
こうなったら供給ラインの方から調べてみるか?
もしかしたら何か分かるかもしれない」
早速調べようと思ったが、着いたのが昼頃だったこともあって日も沈み始めている。
「今日はここまでにして宿を探そう。
セレナの分も国王様から頂いたお金で出すから気にしないでね」
「そんな!私の分は私が出しますから!」
「遠慮はしなくていいのよ?
だって仲間じゃない」
「そうそう」
ミーシャとリアもそう答える。
「もう…じゃあお言葉に甘えさせてもらいますね。
ちょうど良さそうな宿はさっき聞き込みの時に聞いておいたので、そこに向かいましょう」
そうして俺達は宿屋に向かった。
着いた宿はカンナン宿という宿だった。
そこまで大きくはないものの、内装はしっかりしてて印象は悪くなかった。
「いらっしゃい!宿泊かい?」
元気のいいおばちゃんがカウンターで声を掛けてきた。
「はい、数日ほど泊まりたいんですが、部屋はありますか?」
「あるよ〜5人部屋なら…ちょうど1つ空いてるからそこでいいかい?
料金は1泊300Gだけど、5人なら少しまけて250Gでいいよ」
「ありがとうございます」
俺達は部屋を借りてその日は休んだ。
すんなり行くと思ってたが、そう簡単にはいかないようだ…。




