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いざ出陣

ドリーと私によってファビエンヌは完成した。お顔剃りもしてさっきより白粉ののりもいいし黒髪の巻き毛はつけ毛を丁寧に編み込んだおかげで自然だしお仕着せのワンピースの丈もちょうどよくなった。身長が高すぎるのだけが残念な美少女が出来上がった。そう、より手間をかけて作り込んだら完成形は「美少女」って感じになった。


「眼鏡かけたい」


ファビアン王子が唐突に呟く


「ええっ!顔隠しちゃうなんてもったいない。せっかくキレイにできたのに」


ある意味萌えポイントが増えるからいいのか?!


「変装なんだから俺だとばれたらマズイよね」


もっともらしく言うけど、ほんとにこのカッコ嫌なんだね。あは、ごめんね。

試しに眼鏡をかけてもらう。



「うーん不自然だから却下」


本人には可哀想だがほんとに不自然だから仕方がない。


「……俺こうなるならファブになる必要なかった?」


「ファブになって紛れこんでたからファビエンヌになれたんじゃないですか!まるで色々予測して準備されてたみたいでございますね。さすがでございます」


ドリーがそっけなく言う。



「さぁ、準備できたならいきましょうか?」


嫌々モードのファビアン王子に声をかけると


「お待ちくださいませ。仕上げでございます」


ドリーは私にもつけたガーターリングと短剣を数本とピストルをファビアン王子に渡した。

ファビアン王子は無言で装着するが、スカートをたくしあげる姿に思わず目をそらしてしまう。

その辺の女の人より色気を感じるのはなんでだ!

なんとなくどぎまぎしているとドアがノックされる


「失礼、レディの支度は整っただろうか?入っても?」


「あ、はいどうぞ」


リュカが神妙な面持ちで立っていた。


「リア様、ファビアン王子がご一緒とはいえご令嬢を敵地に送りこむなど本意ではございません。

この笛をお持ちいただきたい。昼に吹けば昼の鳥、夜に吹けば夜の鳥がすぐに飛んでまいります。

鳥の種によっては手紙の他ごく軽いものも運べましょう」


リュカはそう言いながら銀製の笛を渡してきた。


「ありがとうございます」


夜の鳥も訓練できてるなんてすごいと感心しつつ笛を受けとる。


「あと少しで港に着きます。甲板でお待ちしてますね」


一時間後、私と日傘を持たされたファビエンヌ

は港に面した広場に二人で立っていた。























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