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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

『Morgana』

作者: HAKU

 この話は、『モルガナ』のモデルとなったキャラクターが出るゲームが9/29にサ終と聞いて、急いで作った、『モルガナ』の生まれに関するエピソードです。当然、彼女達は今後、他の小説でも出てきますので、かなり中途半端に終わると思います。ご了承ください。

 また、この作品には、奴隷を思わせるような描写が含まれています。ご注意ください。『ナイトメア』はキャラ崩壊ではなく、素があんな感じのキャラです。

 彼女は上位なる存在。


「『いやぁ。『声』が良いっていうし、欲しいモノの為に来てみたけど、この『世界』はなかなかいいなぁ。』」


 多くの世界を生み出している神。


「『いやぁ。こういう、少女達が多く登場する『世界』は、基本的に避けていたけれど、楽しいし、キャラクターも個性豊かでいいじゃないか。』」


 そして、多くの生命を生み出す母でもある。


「『ん?このキャラ…。なかなか面白いな。』」


 その名は『ナイトメア』。

 これは、彼女が、さらに上位なる神が制作(つく)りし、『世界』を見ていた時に、見つけた、1人の『少女』をきっかけに、新たに生み出されし者に関するお話。

 その者の名前は…。


「『なるほど、『モルガナ』、か…。』」

 ──────────


「『(何かの機械音が響く…。一定の速度で心臓が動いている…。)』」


 その少女は、液体の入った巨大なカプセルの中で目を覚ました。


「『(私は誰でしょう。幼い体…。しかし、赤ん坊ではない…。普通の生命体の成長過程を飛ばしている…。

 であれば、私は機械かなにかでしょうか?その割には、体をめぐる血が、休むことなく動く心臓が、私が機械ではないことを表していると感じる。)』」


「『『モルガナ』の調子は安定しているな。あとは、感情の調整をして…。』」


 『ナイトメア』が調整しているのを、『モルガナ』と呼ばれた少女は、薄目で見ていた。


「『(『モルガナ』…。それが、私の名前…?)』」


 その少女が、自分の名前を意識した瞬間…。


「『つッ!!』」


 彼女の全身に痛みが走る。


「『さて、感情の調整を終えたが…。どうだ?』」


 『ナイトメア』がそう言って、『モルガナ』の方を確認するが、『モルガナ』は丸まって震えていた。


「『(痛い痛い!! ふざけるな!俺を苦しませやがって!! )』

 『(吐き気が来て笑えるんだけど。)』

 『(僕が何をしたって言うんだろうね。)』」


 彼女は無理矢理、感情を付けられたことで、4つの人格に分かれてしまった。

 1つは通常の『モルガナ』の人格。2つ目はそれより、少し怒りっぽい人格。3つ目はすべてを、見下し、嘲笑う人格。4つめは、無気力で、無感情の人格。

 これらは、彼女の意思に関係なく、自然に入れ替わってしまうものになった。

 しかし、それは表にはでず、『ナイトメア』がそれを察することは出来なかった。


「『さて、次は、この身体に『探究心』を注入するか。

 モデルとなった『モルガナ』は研究者の成れ果てのようなものだったからな。まぁ、正確なモデルは『もるがな』だが。』」


 『ナイトメア』は機械を起動すると、背伸びをした。


「『よ~し。あとは、しばらく放置だな。ゲームやろ~っと。』」


 彼女は、機械から離れると、ゲームを起動した。


 ──────────


 数時間後、機械は既に停止しているにもかかわらず、『ナイトメア』はそれに気づかない。


「『はぁ!! ラグいんだよ!! 有線にしろ!! 今どきライトでも有線にできるんやぞ!! ネゴが!!』」


 彼女はゲームに夢中だった。

 そのせいで、カプセルにヒビが入っていることに気がついていなかった。


「『(私は誰で、どんな存在で、何のために産まれたのか。)』

 『(ああ。なんも分からねぇ。)』

 『(なら、それらを調べなくちゃ!アタシの全てがそう叫んでいる。)』

 『(なら、こんなところ早くでなくちゃね。)』」


 『モルガナ』はカプセルのヒビを強く殴り、カプセルを破壊した。


「『ははは!このネゴワニがぁ!! 重くて復帰強いからってなめんなよ!こちとらアンタの即死コンボだけは練習してるんじゃい!!』」


 当然、ゲームに夢中の『ナイトメア』はその音に気が付かない。

 『モルガナ』は自分に付いた器具を外すと、裸のまま外の世界へと飛び出した。


 ──────────


『モルガナ』が最初に降り立ったのは、薄暗い石で出来た建物の中だった。

 すすり泣く少女の声が響くそんな中を、歩いていく。

 少女達は牢屋に入れられ、裸の状態で敷き詰められていた。体に傷があったり、体が欠損している者もいた。一番多いのは、足が切断されたような娘だった。


「おい!そこで何をしている!!」


 『モルガナ』が、少女達を観察していると、突然男の声がした。


「おい!脱走した奴がいるぞ!!」


 彼女は、すぐに、5人ほどの男達に囲まれ、腕を掴まれて引きずられていく。


「『突然何?』

 『私をどこへと連れて行くのですか?』」


 彼女の言葉に、腕を掴んだ男が言う。


「決まってんだろ!! 脱走した奴が行く。お仕置き部屋だ!!」


 ──────────


 お仕置き部屋と言うものについた男は、その扉を開ける。

 中で、『モルガナ』が見たものは、壁中に刃物や血が見える場所だった。

 『モルガナ』は壁につけられた手錠に、拘束された。


「じゃあ、脱走した罰だ!まずは、その足を切り落としてやる!」


 男はそう叫ぶと、サーベルを壁から取った。


「『は?罰?ふざけんなよ!なんで俺がそんなもんうけなくちゃならねぇ!!』」


 ゆっくりと近ずく男に、『モルガナ』がそう叫ぶと、男は、にやりと笑った。


「文句なら、脱走した自分にいいな!!」


 男が、『モルガナ』の足に思いっきり、サーベルを振る。

 しかし、飛んでいったのは、折れたサーベルの方だった。

 サーベルは、別の男の頭に当たり、その男は倒れて死んでしまった。

 その光景に、男達は、「なんだ!!」と騒ぎ始める。

 そんな中、『モルガナ』はただ疑問を呟く。


「『おや?思ったより、もろいですね。あのサーベルがサビていたのでしょか?』」


「ちっ!何しやがった!!」


 そう言って、彼女の方を見る男を見た、別の男が悲鳴を上げた。


「ぎゃあああ!化物!!」


 そう叫んだ。男に、周りは、「おい、どうしたんだよ!!」と声をかける。

 しかしその男は、それにも怯え、「近づくな化物!!」と叫んだと思ったら、突然壁にかかったチェーンソーを取り出し、周りの男を殺していった。


「『あら?今のは幻覚でも見ていたのかしら?アタシが少し、目に力を入れて見ただけだったんだけど。彼に幻影が見えるようになったのね。』」


 そう言って『モルガナ』は手枷を無理に引っ張ってみた。すると、その手枷はいとも簡単に破壊されてしまった。


「『思ったより、僕は強いのかも?』

 『いえ、この世界の物がもろいだけかもですね。これは、色々な世界に行って、この身で実験しなければ。』」


 そう言って、何事も無いように歩く彼女を見て、男はチェーンソーを捨て、走って逃げる。


「『ちょっと、お待ちなさい。』」


 『モルガナ』がそう言って、右手を伸ばし、それを握ると、空間が歪み、逃げた男は、体があらぬ方向へと曲がってしまった。


「『ふむ?私は少しばかり、特殊な力があるようですね。』」


 『モルガナ』は片手を払い、空間に穴を作った。

 世界と世界をつなぐ、割れ目を作る。ほとんど何も分からない彼女に、最初から脳の深い所へと組み込まれた方法。

 それを使って、『モルガナ』は別の世界へと移動した。


 ──────────


「よし!そろそろやめるか。ってもうこんな時間!! 作った世界を確認して、そろそろ寝なきゃ!!」


 『ナイトメア』はそう言って、自分の作ったいくつもの世界を見る。すると1つだけおかしなものがあった。

 それは、1つの森に、夏と冬が混合した不思議な所と化していた。


「『どうしてこんなことに⁉ 『害虫』?それとも『ウイルス』?』」


 しかし、『ナイトメア』が改めて確認すると、その原因は『モルガナ』だった。


「『どうして、あいつが、あんなところに!!』」


 『ナイトメア』が、カプセルを確認すると、それは割れていて、中の液体や、器具も外に出ていた。


「『嘘!! 逃げられた⁉ あいつ気に入っていたのに!! まさか、破棄しなきゃなんてなってないだろうな!!』」


 彼女は、改めて、『モルガナ』を見た。

 そして、彼女はにやりと笑った。


「『いや。むしろ、どの世界でも苦難を生み出す災害として動いてくれている。これなら、その世界を見ている『夢追い人』もワクワクドキドキしてくれるかも⁉』」


 そして、彼女は飛び跳ねて、新しいカプセルを用意する。


「『よっしゃ!なら、似たような災害を、あと7つぐらい用意しよう!! 主人公がそんな災害を乗り越えるなんて。実に面白い世界じゃないか!!』」


 『ナイトメア』は大きな笑いを上げたのだった。

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