Max契約
Max契約
NBAでは契約やサラリーキャップに例外条項が数多くあって、非常に複雑難解になってしまっています。
解説はしますが、私の知らない例外条項が産まれている可能性もあります。間違った記載があれば指摘下されば訂正します。
■Max契約
NBAの在籍年数によってサラリーキャップの25~35%の年俸の契約ができる制度。1チームに2人しかMax契約はできない。
何故Max契約が必要なのかですが、『年俸や契約の過度な高騰の抑止力』、『フランチャイズプレイヤーを在籍しているチームと契約延長や再契約をしやすくする』、『戦力集中の防止』以上の理由からです。
Max契約選手の流出を少しでも避けるために、Max契約選手が移籍した場合は1年間移籍は出来ないという縛りがあります。
完全FAで他チームに移籍するより、所属チームと再契約した方が契約期間的も昇給率も優遇されているのです。
所属チームとMax契約で再契約する場合、最大契約期間は5年、昇給率は8%です。
他チームとMax契約して移籍する場合、最大契約期間は4年、昇給率は5%です。
微々たるものと思うかもしれませんが、契約総額だと数千万㌦は違ってきます。
※簡単に例を挙げてみる。サラリーキャップは1億㌦とする。表記する年俸は契約初年度の額とする
①NBA在籍年数6年以内の場合、サラリーキャップの25%
例】ブランドン・イングラム リーグ在籍4年
ペリカンズとMax契約で新契約を締結すると年俸2500万㌦、最大契約期間5年となる。
4年目の年俸約3150万㌦。5年目の年俸約3400万㌦
他チームとMax契約した場合、年俸2500万㌦、最大契約期間4年となる。
4年目の約年俸2894万㌦
②NBA在籍年数7年以上9年以内の場合、サラリーキャップの30%
例】ブラッドリー・ビール リーグ在籍8年
ウィザーズとMax契約で新契約を締結すると年俸3000万㌦、最大契約期間5年となる。
4年目の年俸約3780万㌦。5年目の年俸約4080万㌦
他チームとMax契約した場合、年俸3000万㌦、最大契約期間4年となる。
4年目の年俸約3473万㌦。
③NBA在籍年数10年以上の場合、サラリーキャップの35%
例】 ケビン・デュラント リーグ在籍14年
ネッツとMax契約で新契約を締結すると3500万㌦最大契約期間5年となる。
4年目の年俸約4409万㌦。5年目の年俸約4760万㌦。
他チームとMax契約した場合、年俸3500万㌦、最大契約期間4年となる。
4年目の年俸約4052万㌦。
より良い条件の契約を勝ちとるために最近よく使われる手法が、Max契約の穴をついたやり方で、Max契約やスーパーMax契約の選手がよく使う。レブロンや、アンソニー・デイビス、ポール・ジョージなども利用している。
移籍をする時に最大契約期間ではなく、2年契約にしてプレイヤーオプションをつけておく。
そうすると、実質1年契約みたいなもので、プレイヤーオプションを破棄してFAになって再契約すれば最大5年契約が可能になる。
レブロンはこれをヒート移籍時やキャブス復帰時も、まずは2年契約で様子見してから長期契約を結ぼうとしていた。
レイカーズ移籍時はチーム側の要望で4年契約を結んだようです。