introduction
サミーニャの人物像、世界観、短編の内容をまとめました。
※この物語には所々死神の仕事関連で残酷な表現があります。
ご注意ください。
ここは百を越えるの世界の中心であるオリュンピュア。その中でも神々が日々の業務を司るテオスの本館にある転生課。転生神サミーニャはここの主である。
彼女は黄金に輝くふわふわな髪を肩口まで伸ばし、愛くるしい猫の様な目の中には生命力に満ち溢れる薄緑色の瞳が納まっている。
見た目は15、6歳程の美少女だが、美神である母譲りのけしからんボディの持ち主でもある。性格は戦神の父親に似て勝ち気で男勝り。そして兎に角言葉遣いが荒い。周りの神様に直せと言われてもなかなか直らず、もう皆から匙を投げられている。喋らなければ花も恥じらう美少女なのだが。
幼くも肉感的な見た目とその荒い言葉遣いのギャップが残念過ぎる神様だ。
彼女は普段から見た目に無頓着だが、特に忙しい時期は鬱陶しいからと前髪をクジラの噴水の様に束ねて書類仕事を一心不乱に片付ける。が、そう言う時に限って恋人の死神が訪ねて来たりするのだ。さすがに最初の頃はやってしまったと落ち込んでいたが、今ではあぁ来たのかくらいの感じに馴れてしまっている。
補佐官兼秘書の天使からは、せめて可愛らしいピンで留める様にすればよろしいのにと言われているのだが、髪質のせいかピンで留めてもすぐ落ちるから嫌らしい。
サミーニャの恋人である死神には魂を集めるという仕事以外にもサミーニャの暴走する生命力を取り除くという仕事がある。
転生神であるサミーニャは他のどの神様よりも生命力が非常に多いらしい。忙しかったり、感情の起伏が激しい時にはかなりの頻度で死神からキスと言う名の応急措置をとられる。暴走を抑えられると気絶してしまい彼に姫抱きにされ移動するので、見たものにはまたこの時期がやってきたと思わせる風物詩になっている。
最近では性愛神である兄が結婚し、純愛神が義姉になった。彼女は兄からのセクハラが無くなりとても喜んでいる。
被害者である彼女以外はこれがシスコンの極みなのかと生暖かい目で見守られていた。両親にすらもシスコンが過ぎると散々言われていたが、さすがに結婚すると「自分の嫁が一番」に変わったらしい。
*短編小説のあらすじ*
転生課の仕事は主に魂の浄化と転生。
転生には死神課の悪魔達が回収してきた各世界の魂を集めまっさらに浄化した上で元の世界に戻す輪廻転生と、死神課の不手際で誤って回収してしまった魂に加護(スキルやら職業やら)を与えて他の世界へ転生させる異世界転生の二種類がある。
管理者のいない迷子の世界と呼ばれる“アンビバレンス”から死神課は誤った魂を連れて来てしまう事が多かった。仕方なしに彼女が異世界転生をさせるのだが、どうもその世界の魂の持ち主は暴走傾向にある。彼女に対して転生先の世界を管理する神々から常にクレームが入っていた。彼女はそれを改善すべく、最高神である祖父にお願いをして異世界転生者専用の世界を手に入れた。
その名は“スターリピット”。
異世界転生に特化した世界で、他の神々からはおもちゃ箱の様だと言われている。
サミーニャは恋人と兄と共にその世界を管理している。