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200文字小説

ビー玉と女の子【200文字小説】

作者: 白波



 ビー玉になりたい。

 少女は、そう思っていた。


 丸くて小さくて透明な球はとてもきれいだった。


 私もこんな風にきれいで透明で素直な人間でありたい。


 清く強く美しく。なんてことを口でいうのは簡単だけれども、実践するのはものすごく難しい。


 人間は、いやになるとすぐに逃げるし、自分の欲求には逆らえないと思う。


 でも、清くありたいと私は強く思わずにはいられないのだ。


 時刻は夕方、真っ赤で暖かな光が部屋の中を満たしていった。



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