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オンラインRPG「ファンタシースペースオンライン2」略してPSO2。 無料で始められる、と聞いて自分のキャラを作って始めてみた。  作者: 阿月
第三章 職場の先輩が、一緒にボランティアやオンラインゲームを始めてくれるお話。2023-2024
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第17話 告白は白チャで。

 僕はゆっくりと近づいていった。

 ぺんたはMo「待機:後ろ手」で待っていた。


 ふと気づくと、ステージの周りに、何かやたらとキャラクターがいる。

 チームアイコンがちょこころねの集団。

 来栖さんにぐんぐさん、るなさんにゆさんに楪さん、ねっぴーさんにセリアさん。

 みょーまさんにルーナさん、ルーチェさん。


 あれ、逆側にほのかさん、トウガさん、ジェロゲさんにドリスさん。静夏さんにピーニャさん。suzumeさんにHARUさん、チャンドラさん。あ、他にもいる。


 ゼロさん、桜火さん……、いやいやいや。

 何でこんなにいるんだよ!

 たしかに、ちょこころねはイン率のいいチームだけどさ!

 いや、今日、ログインしすぎでしょ?


 そして、チームアイコンがおれんじぺこの集団もいる。

 それだけじゃない。


 あれはトナカイ集会に参加しているみんなだ。

 グローキューブ使って「ガンバレ」とか書いてるぞ。

 横断幕のつもりか?

 ちょっと待て、何故みんなそこにいる!


「しーろーちゃ」

「しーろーちゃ」


 しろちゃ? 白チャットのことか。

 近くにいる全員が見ることのできる公開チャット。


「しーろーちゃ」

「しーろーちゃ」


 何だ、このコールは。

 もしかして、これは、この場で白チャットで告白をしろ、と。

 そういう意味なのか?


 ぺんた、中原先生は何も起きてないような、超然とした雰囲気で立っている。


「みんな静かに! チャットが流れる!」

 姉さんがトゲ付きで叫んだ。

 すると、賑やかだったメッセージウインドウが一気にシステムメッセージだけになる。


 静まりかえった雰囲気に逆に臆してしまう。


 白いトナカイの前には笑顔のサンタ女子。

 そうか。クリスマスが近いからって、サンタ服買っていたよなあ。

 どことなく、中原先生に似ているような気がする。

 でも、本人をイメージしてるには、少し日焼けしすぎてないか。


 いや、ちょっと待て。

 僕は公言していたはずだ。

 褐色肌はいいぞ、と。

 このキャラクリって、僕の好みを意識したりしているのか?

 姉さんが、何か言ったのか。

 

 いや、でも、そういうことは。

 中原先生も、僕のことを。

 

 キーボードに入力する。

 あの言葉を。


 だけど。

 enterキーを押せない。

 押せない。


「ホワイトハウスさん」


 吹き出しが浮かぶ。


「私もちょっと恥ずかしいんだけどね」

 ぺんたが白チャットで言った。


 それを見た瞬間、何かが吹き飛んだ。

 彼女に恥ずかしい思いをさせるって、そんなことがあっていいのか?

 いいわけないだろう。

 僕は。

 僕は。

 彼女のために。


 enterキーを押した。


「好きになりました! 僕とつきあってください!」

「はい。よろしくお願いします」

 さっくりと返事が帰ってきた。


「88888888888」

「おめでとうーー!」

 チャットやスタンプが飛び交う。


 リテム撮影推奨002は大騒ぎになった。


 みんなが寄ってきて、ロビアク「花びら」で花びらを巻きまくる。

 かと思えばロビアク「クラッカー」を鳴らす者もいる。

 その周囲にはダンスを踊るキャラたちもいる。


 何か照れる。

 

「すみません。大騒ぎになってしまって」

 ウィスパーチャットを飛ばすが、多分流れてしまうだろう。

「祝ってもらえるのは嬉しいよ」

 ありがたい言葉が返ってきた。


 そして、大騒ぎの中、いきなりBGMが変わった。


「緊急警報発令。リテムリージョンで、高エネルギー反応を確認しました。現在状況を確認中です。アークス各員は出撃の準備をお願いします」


「ソウラス来たーーー」

「この勢いで行くぞー」

 みんなが叫ぶ。


 姉さんからパーティー要請が来た。

 そのまま受諾。

 そして中原先生も。

 あれ? 三人パーティー? 他のおれんじぺこの人は?


「さ、ソウラスがご祝儀でフリューガルドくれるかもね!」

「おー!」

 いろいろどうでもよくなって、姉さんの言葉に勢いで答える。


 脳内にアドレナリンが、がばがばと出ているので、多分、ちょっとハイになっている。


 そして、マッチングができたのか、そのまま待機エリアへ。

 そこには、パグさん、ロレさんがいた。


「さあ、五人ソウラス、行ってみよー」

 と、姉さん。

「五人?」

「はい、何とか行けるでしょ」とは僕の彼女になった人の言葉だ。

 武闘派だなあ。

「じゃ、こども食堂スタッフパーティーで行ってみようか!」

 姉さんの言葉に引っかかった。

 うん?


「あ、こっちで名乗るのは初めてだよね。栄養士の佐々木です。じろーくん」

「あ、くらたミートの佐々木です。よろしく」


 パグさんとロレさんがいきなり名乗りをあげた。

 あげた……が。

 え? まさか!


「ええええええええっ!」


「あれ? 知らなかった……、の? 一姫さん、二郎くんは佐々木さんたちのチームにいるって」

 中原先生が言う。


 何? 知らなかったのは僕だけ?


「さー、行くよー。ソウラスぶっ飛ばしましょう!」

 姉さんの言葉のタイミングで、緊急クエスト「星滅の予兆」が始まる。


 PSO2NGSはオンラインゲームである。

 一つの仮想世界で僕らは遊ぶ。

 隣にいる人がどういう人かは知らない。

 知らないけど、友だちになって、困ったとき、勇気がほしいときに助けてくれたりする。


 人と人が作っていくゲーム。

 それがオンラインゲームだ。


 僕らは、そんなゲームで遊んでいる。


一大イベント完了。

オンラインで告白というのも、じろーくんらしいかな、と思いまして。


とりあえず、じろーくんとしては大団円でございます。

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