三人組との遭遇
「けっこう買ったねー」
ハルたちは大型スーパーで買い物をしていた。
「でも、早くアニマ兼用になってくれないかな?」
「それは難しいだろう。まだ政府もアニマを受け入れてないだろうしな」
「そっかー……」
三人が大通りを歩いていると、向こうからも三人組が歩いてきた。
「「あ!」」
ハルとマサが二人でハモっていると、向こうもこちらに気づいた。
「げっ! あの時の奴ら……」
「懲りずによく俺たちの前に現れたな」
マサが攻撃の体制をとると、三人組はおたおたと慌てだした。
「ち、ちょっと待て! 俺らに戦う気はねえよ!」
「なんだと?」
「お前もう契約したから、俺たちはもう襲ったりしないさ」
「どういうこと?」
三人組の一人がはぁーとため息をついた。
「俺らはメル、メラ、メロ。俺たちも契約したアニマさ」
「なんと!」
ユキが驚いていると、メルが話しだした。
「まぁ、俺らの契約者はふらふらしてて、今も絶賛はぐれ中。だから今探してるところだよ」
「そうだったんだ」
「契約するといろいろ苦労するから、そんな奴らを少しでも減らそうと襲った訳だ」
「もっと他に方法があったんじゃないの?」
ハルが呆れていると、メラが怒り出した。
「しょうがねぇじゃねぇか! 俺たちはそれしか知らないんだから!」
「ご、ごめんなさい!」
「ハルが謝ることじゃねえよ。気にするな」
マサがそう言うと、ハルはほっとした。そして、メルがメラの頭をポカリと叩いた。
「こら、メラ。いきなり怒鳴るんじゃない。それよりもあいつを早く見つけないと、あの大型アニマに襲ってこられたら大変だ」
「そうだ! こんなことしてられねぇ! あんたたちも気をつけろよ」
そう言って三人は走っていった。残されたハルたちはぽかんとしていた。
「なんか嵐みたいな人たちでござるな」
「本当にね……」
それから何事もなく家に帰ると敷地内で、ある人物が倒れていた。ハルが慌てて駆け寄ると、それはイグだった。
「だ、大丈夫ですか! あ、あなたはこの前の……確かイグさん!」
イグはうつろな目でハルを見た。そして、か細い声で話し出した。
「ユリアが……大型アニマに取りこまれた。俺はそこから逃げてここまで来た……」
「よくここがわかったな」
「はぁ……はぁ……気配を追ってたらここがわかったんだ」
「と、とりあえず、中で手当てを!」
「ちょっと待った。彼は俺が預かろう」
ハルたちが声のする方を見ると、レンが立っていた。
「俺の知っているところの病院があるから、そこで治療してもらおう」
「わかりました。よろしくお願いします」
レンが、イグを背負うと勢いよく飛び出していった。
「大丈夫かな、イグさん……」
「俺たちアニマは、普通の人間より頑丈だから心配いらないさ。それよりも、あいつらが大型アニマに襲われたということの方が重要だ」
マサが腕組をして考えこんでいると、はっと空を見た。
「嫌な気配が近づいてきている」
「それって……」
「多分大型アニマだ。ここにいると、ハルの家が壊されてしまうかもしれない」
「そ、それは困るよ!」
「だから、俺たちは人が来ないところまで移動するぞ」
マサの言葉に二人は頷いた。
「でも、人が来ないところってどこかあるかな」
「ユキには悪いが、この前の廃ビルを使わせてもらおうじゃないか」
ユキは少し気まずそうにしていたが、ハルはマサの言葉に頷いた。
「よし、荷物を置いたらすぐに出かけよう!」
ハルたちがバタバタと準備をしている中、遠くでは大型アニマと博士たちが歩いていた。
「さぁ、もうすぐですよ。次の獲物はこいつらにしましょう……くくく……」
博士の手には、マサとユキの写真が握られていた。
「そいつらの場所なら俺に任せときな」
一緒にいた蛇のアニマがにやにやしながら言った。
「お前も楽しみだろ?」
蛇のアニマが大型アニマに話しかけたが、大型アニマは曇った空をずっと見上げていた。




