絶望と希望
ハルたちと博士たちは睨みあっていた。
「とにかく、皆やろう!」
「おぅ!」
「はい!」
「その勢いがどこまで続きますかね? さぁ、やりなさい!」
「グオォォォー」
最初に駆け出したのは、巨大生物の方だった。突進してきたためマサはハルを、ユキはアキナを抱えて全員が周りに散らばった。
「大丈夫か、ハル」
「うん、平気」
「アキナ殿は、ハル殿と一緒に離れていて下され」
「わかりました……」
そして二人は巨大生物に向かっていった。
「サンダーボルト!」
「マーメイドモード、水の波動!」
「敵を焼き尽くせ、ファイヤーフォール!」
「マサは電撃を、ユミは水の球を、」それにレンが放った火柱が巨大生物に向かって放たれた。それは、巨大生物に当たり爆発した。
「よし!」
「いや、ちょっと待て! 何か様子がおかしい」
全員が巨大生物を見ると、傷が一つもついていなかった。
「何だと? あれだけの攻撃を受けてもビクともしないのか!」
「ならば、これならどうでござる! 紅蓮!」
マサが驚いていると、ユキが飛び出して炎の渦を放った。すると、巨大生物は左手を上げ、炎を吸いこんだ。
「なっ! 吸いこまれた?」
「くっ、ユミ! 二人で行くぞ」
「わかりました。ウィングモード、かまいたち!」
「シューティングアロー!」
イグは羽の矢を、ユミが風の刃を放ったが、巨大生物の雄たけびとともに技が吸収される。
「グオォォォー」
「これもだめなんですか?」
「くくく……ずいぶん驚いているようですね。今度はこちらから行きますよ。やってしまいなさい!」
博士の呼びかけに巨大生物は頷いた。
「水の波動……」
巨大生物がそう言うと、目の前に巨大な水の球がいくつも現れた。
「えっ! あれは私の技?」
ユミが驚いていると、一気に球が放たれた。
「くっ!」
全員はかろうじて避けたが、次は電撃を放ってきた。
「サンダーボルト……」
「」ちっ! 俺の技まで出してきやがるのか!
「ファイヤーフォール……」
そして巨大な火柱がマサたちを襲った。
「ぐわあぁぁぁっ!」
そしてマサたちは倒れていった。
「そんな……皆しっかりして!」
ハルはあせりながらマサたちに近づいた。
「くっ……ハル、近づくんじゃねぇ……危ないから離れてろ」
「どうです! これが私の研究成果ですよ!」
博士が高らかに言った。ハルは立ち上がり、博士を睨んだ。
「何が成果よ! 皆の技を真似しただけじゃない」
「失礼ですね。これはカメレオンのレオの力ですよ」
「それってまさか、あなたまたアニマを融合させたの?」
「えぇ。でもそれは彼らが望んだことですよ?」
「でも、それは許されることじゃないわ! 彼らは生きてるのよ。あなたはその命を弄んでるだけじゃない!」
「私は誰に許されるとは思ってませんよ。君は少し黙った方がよさそうだね。さぁ、あの娘もやってしまいなさい」
博士の言葉に、巨大生物は動き出した。ハルは、指輪をはめた手を握りしめ、目の前の巨大生物を見つめる。
「あなたは何もわかっていない。私はアキナちゃんと約束したの。あなたを止めるって。だから私たちはあきらめない、私たちは絶対に負けない!」
ハルがそう言うと、指輪が光りだし、マサたちも光りだした。
「これは一体……」
「体に力が戻ってくる!」
そしてマサたちは立ち上がった。
「ハル! 助かったぜ。なんだか力が湧いてくるようだ」
「これならやれますぞ!」
「あぁ、俺たちの本気を見せてやる!」
すると、マサたちの光が強くなり、全員が叫んだ。
「本能覚醒!」
その叫びとともにマサたちの姿は消えた。そのかわりに背中に翼が四つ生えた大型の獣が立っていた。




