女騎士「くっ…殺せっ!」オーク「まだ殺さない…夜はこれからだからなぁ…ひひひ」
女騎士「まだとは…まだ殺さないとはいつのことだ!」
オーク「さぁな。ま、明日の朝まで生きていられるかどうかもわからないけどな」
女騎士「明日の朝とは日の出の時刻か!?辞書によって朝の定義はバラバラで、日の出と定めているものもあれば午前から午後にかけてというものもある。定義によっては私の死の時間も変わる!」
オーク「…じゃあ日の出の時刻だ…」
女騎士「日付変更線を超えた場合はどうなる!?日の出の前に日付変更線を跨げば“明日の日の出”の定義と外れてしまう!」
オーク「…もし日付変更線を越えられるならそれも許してやろう」
女騎士「そもそも明日というのはxxxx年xx月xx日のことで問題ないな?」
オーク「ああ」
女騎士「西暦表記でなくBCE表記のほうがいいか?それとも仏暦か?」
オーク「西暦でいいよ」
女騎士「分かった。それと殺すというのはどういう状態だ?心臓が止まったときか?それとも瞳孔の拡大か?自発呼吸の停止か?脳死も死とするのか!?」
オーク「呼吸が止まったらだよ…」
女騎士「呼吸が止まったことを判断し死亡診断を下すオークは誰だ!?死亡診断を下せるのは医師免許を持った医師のみだ」
オーク「そんなやつはいない」
女騎士「ではどうやって死亡診断書を書く!?もし偽装したら公文書偽造の罪で逮捕されるぞ!」
オーク「…嘘だよ……いるよ、医師なら。そいつに書かせる。これでいいか?」
女騎士「死亡確認要項は死の三徴候でいいか?」
オーク「よく分かんねぇけどそれでいいよ…」
女騎士「では確認する。西暦xxxx年xx月xx日、xx国日付にて日の出に女騎士を殺害する。日付変更線をまたいだ場合に起きうる日時のズレが発生した場合は以上のとおりではない。また、死亡した際は医師免許を持った医師が死の三徴候を持って死亡診断書を書くものとする」
オーク「いいよそれで…」
女騎士「では契約書にサインを」
オーク「はぁ…」
女騎士「よし、書いたな。好きにしろ!」
オーク「もうなんかいいよ。帰っていいよ」
女騎士「!?さっき契約書にサインしたはずだろ!?契約違反するつもりか!?顧問弁護士を呼べ!裁判日程については書簡にて追って連絡する!」